「うみ・そら・さんごのいいつたえ」のロケ地 更新 2013.03.16
作家の椎名誠が脚本・監督を務めた映画「うみ・そら・さんごのいいつたえ(公開:1991年)」は、「海が好きな人すべてに見てもらえるような作品を」をテーマに、海と空、そして雄大な珊瑚礁に囲まれた石垣島・白保を舞台に描いた長編人間ドラマです。 ひと夏の、海を巡る幾つかの人間ドラマがリアルに、時にはコミカルにテンポよく語られています。
作品は、島の子供達、人々の暮らしを淡々と描いたドキュメンタリーのようなものですが、写真家である中村征夫が撮影した美しい海、水中の様々な魚、サンゴ、空、緑の自然、素朴な家々、伝統行事などの映像は大変印象に残るものがあります。
主なキャストは、
川西悦子:余貴美子、川西かおり:本名陽子、阿木たかし:仲本昌司、阿木良江:生田ひろみ、
上里徳一:平良進、上里つね:平良とみ、羽賀先生:紺野美沙子
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真夏の石垣島。父を海で亡くした小学生の「阿木たかし」は、祖父の「国松」から漁を教わっている。 東京での生活に疲れ心に傷をかかえていた「川西悦子」が、無口で孤独な娘の「かおり」を連れて、実家である石垣島・白保(映画の中では白砂)に里帰りをする。 「かおり」は祖父「上里徳一」と祖母の「つね」に大歓迎され、また美しい海と地元の子供達とのふれあいによって次第に心を開き、明るさを取り戻していく。 そして、道端の古道具屋『めずらしや』は「かおり」に海の図鑑をくれる。
「たかし」の母「良江」や、村一番の腕利き漁師「コンゾ」は「悦子」の昔の同級生。 海とともに暮らす彼らが「悦子」には眩しい。 |
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一方、村にリゾートホテルを建てる計画が起こり、不動産屋がうろついたりするが、村人は相手にしない。 祭りが過ぎ、そして、台風が来て、また平穏な島にもどる。
ある日、こっそり小舟で沖へ出た「かおり」たちは、潮に流され、見知らぬ島へ到着する。 不安な一夜を過ごすが、翌朝には大人たちに助けられる。
やがて夏は終わり、「悦子」は故郷の集落で海と共に暮す人々によって勇気をもらい、もう一度東京でやり直す決心をする。 「かおり」も素晴らしい思い出を胸に東京に帰っていく。 |
ところで、この作品の原案ともいうべきものが、中村征夫が撮影し出版した石垣島・白保地区の写真集「白保SHIRAHO」です。 この写真集が大きな反響を呼び この写真集に後押しされる形で、白保地区の海岸を埋め立てて建設予定だった石垣島新空港計画が、白紙撤回されました。
(なお、白保の海には120種以上のサンゴ、300種以上の魚類が生息するとされています。 また、国際自然保護連合による調査によれば、ここのアオサンゴ群落は、北半球最大で最古であるとされています。)
「うみ・そら・さんごのいいつたえ」のロケ地
玉取崎展望台から伊原間方向の眺め |
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悦子とかおりがバスに乗って実家に向かっているところをハイアングルで写したところ。 |
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玉取崎展望台の遠景です。 |
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バスからの車窓 1本松 |
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嘉手苅御嶽(かでがるおん) |
赤石集落入り口にある琉球松。悦子とかおりがバスに乗って実家に向かっている時、同級生の良江が乗り込んできて、久しぶりに顔を会わせたところ。 |
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古道具屋の「めずらしや」が、かおりに海の図鑑を手渡したところ。「豊年祭」の中心となる御嶽で、この南にある真謝井戸(まじゃんがー)広場と共に祭りが毎年盛大に行われます。御嶽の中は聖域で特に男子禁制なので注意。 |
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ピーゴロ坂 |
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ラストシーンで、かおりが村の子供達にバスの最後尾から手を振って別れた所。サブピトゥ(白保人)が「ピーゴロ坂」と呼んでいる坂道。 |
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ユナムリ後方を海に向かって真直ぐに伸び、見晴らしが良く、風も抜けてとても気持ちのいい場所です。 |
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