「ニライカナイからの手紙」のロケ地  更新 2013.04.06

 熊澤尚人が脚本・監督を務めた映画「ニライカナイからの手紙(公開:2005年)」は、竹富島を舞台に、母親と娘、その祖父の三世代にわたる心の絆をつづった感動作です。
 竹富島の美しい景色を舞台に、島を離れ上京したままの母と、母から毎年誕生日に送られてくる手紙を支えに生きる少女との絆、島の人々の優しさに包まれながらも手紙を心の支えに暮らす少女の成長を描いた心温まるストーリーです。成長していく少女を端々しく演じたのは、これが初単独主演映画となる蒼井優です。

 主なキャストは、
   安里風希(蒼井優)、安里尚栄(平良進)、安里昌美(南果歩)、内盛海司(金井優太)、平良美咲(比嘉愛未)、 鳩山レイナ(かわい瞳) 、崎山(斎藤歩)、田中(前田吟)
 

 
【あらすじ】
 沖縄本島から、はるか南の八重山諸島、竹富島で、ひとりの娘と母が必死に手を振り合っていた。娘の名は風季、東京に旅立つ母(南果歩)と、付き添いのオジイ(平良進)。ひとり島に残る娘は涙をこらえ、いつまでも手を振り続けた。風季の父は、ずっと前に愛用のカメラだけを残して死んだ。それからは、島の郵便局長のオジイと母、3人で静かに暮らしていた。
 そんなある日、母の東京行きが決まった。島の人たちに見送られながらフェリーに乗り込む二人の人物、竹富郵便局長の尚栄と娘の昌美。涙を必死にこらえながら、昌美の娘、6歳の風希が見送っていた。
 「お母さん、手紙書くからね」 その言葉を最後に、故郷竹富島を去って行った昌美。

 すぐに帰ってくると思っていたが、帰ってきたのはオジイひとり。いつまで経っても母は島に戻ろうとしなかった。でも、毎年、誕生日にはかならず、母からの温かい手紙が届いた。島の精霊キジムナーが住むといわれるガジュマルの木の下で、母親昌美からの手紙を読む風希。
 「風季ちゃん、誕生日おめでとう」いつも、そう始まる母の手紙は、まるですぐそばに居て見つめているように、いつも風季を励まし、勇気づけた。少女から、大人へ。人がいちばん感受性にあふれ美しい季節を、いつも、母からの手紙と過ごした少女風季。すりきれた手紙を抱きしめて、ある時は帰らない母に反発し、ある時は母の存在に疑問を抱きながら、でも結果としていつも、母の言葉に支えられながら、風季は大きくなっていった。
 
 いつか亡き父のカメラを手に、少しずつ撮影の練習を続ける彼女。撮影助手は幼なじみのカイジ(金井勇太)だ。14歳の誕生日には母親から、「20歳の誕生日になったら、ちゃんと全部説明する」という手紙が届いた。写真の勉強をするために東京に出て行こう。風季(蒼井優)の胸に新しい想いが芽生え始めて行く。やがて東京に旅立つ日がやってきた。オジイの反対を押し切って、東京行きを決心した彼女。決意の奥には、母の手紙の消印でしか見たことのない「渋谷」という文字の存在も大きかった。忙しい東京の日常の中で、いつのまにか自分の誕生日さえ忘れてしまった風季。そんな彼女の元に、カイジが母の手紙を持ってやって来る。いよいよ来年は、20歳の誕生日。とうとう母に会える日がやってくるのだろうか。  (Movie Walkerより一部引用)
 
[余談]
 竹富ロケは2004年11月から12月に行われました。
 竹富郵便局は、本物の竹富郵便局ではなく「なごみの塔」前にセットを組み立てて撮影が行なわれましたが、観光客が間違えて手紙を出しそうになるほど、完璧なセットだったそうです。
 また、映画のタイトルバックに登場する西桟橋に立つ赤い郵便ポストは、美術チームの手で完璧に作られた大道具で、材質は鉄製ではなく木製で、どこから見ても本物のように見えるものでした。
 

「ニライカナイからの手紙」のロケ地

 
 
竹富島のロケ地
 
コンドイビーチ 西桟橋
オープニングで6歳の安里風希と母親の昌美が砂遊びをしていたところ。また、風希が内盛海司と、母親の事と東京行きの話をしたビーチ。 風希が安里昌美への手紙の返事を投函した場所で、先端部に郵便ポストが設置されていました。なお郵便ポストはロケ用に設置されたものです。
 
東桟橋 (竹富港)
東京の病院へ入院する安里昌美を見送ったところ。また、石垣島の高校へ通う安里風希と内盛海司が連絡船に乗ったところ。島の玄関口、東桟橋。 屋根付き歩道とトイレの待合所は2012年春に解体され、今ではこの姿を見ることはできません。撮影当時はこのような状況でした。
 
なごみの塔の南の町並み
竹ぼうきで道を清める竹富島の朝の風景。 左手の先がなごみの塔のある赤山公園です。 一番上の風希が立っているスチール写真は、この場所で撮影されたものです。
 
ガジュマルの木 上勢頭邸
安里風希が誕生日に安里昌美からの手紙を読んでいた場所。安里風希が18歳の誕生日に悔いのない人生を歩んで欲しいとの母の手紙を読んだ場所。アイホーシミチの南側にあります。 安里風希が、「おかぁはもう帰ってこないのか」と尋ねた花城のおばぁの家。喜宝院蒐集館の東側のお家です。
 
竹富郵便局 映画の中の竹富郵便局
こちらは本物の郵便局。勿論ATMも利用できます。 安里風希の祖父、安里尚栄が局長を務める竹富郵便局。こちらは一般の民家にセットを組んだものでした。
 
港への道 (ホーシミチ) 竹富町立竹富診療所
安里風希と内盛海司が自転車に二人乗りして港へ走った道路。この道はホーシミチと呼ばれています。 自転車に乗った安里尚栄が島の医者に挨拶した場所。
竹富保育所の南側にあります。
 
アイヤル浜 久間原御嶽(クマーラオン)
鳩山レイナが星砂や安里風希が撮った写真を売っていた売店がある場所。写真の右・手前側の場所です。 鳥居がある竹富島の風景。
自転車に乗った安里尚栄が向かった御嶽。

美崎御嶽(ミシャシオン) 民芸喫茶マキ
神司の花城のおばぁと安里尚栄が安里風希の無事を祈った場所。
※安里尚栄と島民が島の祭に帰ってこなかった安里風希の事を話した場所
自転車に乗った安里尚栄が通りかかった場所。
竹ぼうきで道を清める竹富島の朝の風景。
 
民宿松竹荘の前
平良美咲が竹ぼうきで道を清めていた場所。 民宿「南風」(パイカジ)は、実際には松竹荘のことでした。
 
主人公の安里風希と安里尚栄が住む家
明治38年に建てられた竹富島で一番古い民家の東金城(アイカナンキャ)さんの家だそうです。

場所は仲筋集落の「喫茶ちろりん村」の近くです。

石垣島のロケ地 

沖縄県立八重山高等学校
初恋をした安里風希がラブレターを渡し損ねた高校の門(回想シーン)。西門です。 こちらは東門。竹富島には高校が無いので、高校生は沖縄本島に下宿するか、船で石垣島の高校に通うことになります。
 
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