八重山諸島のほぼ中央にある黒島は、隆起珊瑚礁からなる典型的な「野国(ヌングン)島:山も川もない、平らで水田の全くない島」です。 このため黒島には古くから海と関わる文化があり、御嶽についてもそのほとんどが航海安全に関係したもので、海との深い繋がりを有する由来が残されています。 (黒島には造船に関する伝説も残されており、航海の始まりの島とも言われています。)
黒島には、10カ所以上の御嶽がありますが、なかには廃村等により既に廃止されたものもあります。 なお、黒島では御獄を、「ウタキ」・「オン」ではなく「ワン」と呼んでいます。
また、黒島には主要となる八つの御嶽があり、「八嶽」として親しまれています。 「八嶽」は、王府時代には「公儀御嶽」として信仰の中心を形成していたそうですが、場所は「二嶽」を除きほとんど海岸の近くにあるのが特徴となっています。
なお、黒島のそれぞれの御嶽には、環境庁(?)が設置した「○○御嶽」といった看板が立てられていますが、いずれも「嶽」の字が地獄の「獄」の字と間違えられています。 (ビジターセンターの説明書きも同様ですが、今更直すのも何ですしねぇ・・・。)
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