[余談] |
(1) |
この作品は、中江監督が、BEGINのデビュー曲『恋しくて』の生まれた経緯が書かれている『さとうきび畑の風に乗って』(草思社刊)を読み、インスパイアされたことにより生まれたそうです。
遠距離恋愛の果てに、恋しい想いを振り切って分かれたのが島袋優であり、『恋しくて』は彼の切ない思いを込めた曲だったそうです。ちなみに作品中では、ボーカルの栄昇は栄順、ギターの優(マサル)はマコト、ピアノの等は浩となっています。
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(2) |
加那子、栄順、マコト、浩の4人を演じたのは、3,500人のオーディションで選ばれた沖縄県在住の演技経験の全くない現役の高校生でした。このため、プロの演技では生み出せない彼らのリアルな姿が印象に残ります。
その他、加那子の祖母には中江監督作品には欠かせないおばぁ役の「平良とみ」、母には日本屈指のジャズヴォーカリストである「与世山澄子」が演じています。
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(3) |
この作品は、映画用語でいう『順撮り(ストーリーの流れに沿って撮影する方法)』で撮影されました。撮影のコストや効率を無視して、脚本の順序通りに撮影が行われたわけですが、これは脚本の中の登場人物たちの成長とそれを演じる高校生たちの成長の過程をフィルムに残していこうという中江監督の考えによるものだったそうです。
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(4) |
この作品は石垣市の支援のもと撮影されました。当時の大浜市長も作品の中でシーサーおじぃの役を演じています。 |