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8月30日 |
(つちのと ゐ) シチマツリ(節祭) [節願い]
古代の正月と言われます。新しい季節を迎えたことを神々に祈り、作物を育む大地と命の水(井戸)に感謝する神事です。
古来より節祭から49日目の「戌子:つちのえね」の日を祭日とする種子取祭に入るとされています。
2019年は、10月18日が“戌子:つちのえ ね”の日にあたり、その日に種子を蒔きます。
そして、それより4日前の“甲申:きのえさる”の日から種子取祭の日程に入るとされています。
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9月6日 |
(旧暦8月8日) ユーンカイ (世迎い)
竹富島にニライカナイの国から神々によって、種もみがもたらされる神事が行われます。
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10月14日 |
(甲申:きのえ さる) 種子取祭初日。
島の役員が集まり、種子取の企画や仕事の役割を決めます。また、奉納芸能の配役を正式に決める(トゥルッキ)のもその日で、奉納芸能の責任者・統括者である長者(ホンジャー)の家(玻座間村は国吉家、仲筋村は生盛家)の前では無事に奉納芸能が尽くせるようにと祈願を行ないます。また、芸能の練習も始まります。
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10月15日 |
(乙酉:きのととり) 種子取祭2日目。
奉納芸能の練習。種子取祭の供物や料理の仕込みをします。
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10月16日 |
(丙戌:ひのえいぬ) 種取子祭3日目。
奉納芸能の練習。種子取祭の供物や料理の仕込みをします。
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10月17日 |
(丁亥:ひのとい) 種取子祭4日目。
奉納芸能の練習。種子取祭の供物や料理の仕込みをします。
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10月18日 |
(戌子:つちのえ ね) 種取子祭5日目。
各家の家長は、それぞれ半間(畳半分)ほどの広さの畑に粟や麦、黍などの種子を蒔きます。(但し、現在ではほとんど行われていません。) また各家の女性たちを中心にイイヤチを作ります。イイヤチとは、イヒハツ(飯初:粟と糯米と小豆を混ぜた種子取祭用の餅)の義で、「慶来慶田城由来記」に記されたイハツのことです。 当日はチチヌニヌタニドゥル(戊子の種子取)と称されるように、もっとも重要な播種の日です。
神司はそれぞれの御嶽にてタナドゥイのウッカイ(ご案内)を行ったのち公民館役員と合流して玻座間御嶽、世持御嶽、清明御嶽、根原家などを廻り種子取祭の祈願が行なわれます。男生産人(16歳〜65歳迄)は早朝から幕舎張りなど、奉納芸能を抜露する特設の舞台も作られます。出欠を取り、理由もなく出役しない者には過怠金が科せられます。
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10月19日 |
(己丑:つちのと うし) 種子取祭6日目。
ンガソージ(ンガは大きい、ソージは精進の義で、大精進の日)と称して、前日に蒔かれた種子がしっかりと土につくように、精進を尽くす(全ての行為に身を慎む)日とされます。物音を立てずに静かに過ごします。かつては奉納芸能の練習も人里離れた浜辺などで行い、味噌・醤油・青野菜などは食さなかつたそうです。
また、かつて当日の昼には、オナリ神(家長のおばさんや姉妹たち)を招待してイイヤチ戴みの儀式を行い、蒔いた種子の発芽を祈ったそうですが、現在ではこの儀式は行われていません。
夜には、奉納芸能を担当する玻座間村と仲筋村の各集会所では、芸能のシクミ(仕込み:リハーサル:稽古の総仕上げ)が行われます。
※ 午後5時頃、竹富公民館主催の種子取祭に関する講話がまちなみ館で開催されます。
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10月20日 |
(庚寅:かのえ とら) 種子取祭7日目。
蒜が割れるように種子が発芽する日。バルヒル願いの日、イバン取りの儀式の日。奉納芸能の初日。当日は主として玻座間村が芸能を担当します。前日とはうって変わって賑やかに過ごします。
早朝、弥勒奉安殿には公民館役員、有志、三郷友会長などが弥勒興しの祈願を行います。玻座間御嶽では神司たちの祈願を行います。その後両者は世持御嶽で合流し、バルヒルの願い、イバン取りの儀式があります。場所を奉納芸能の舞台に移して、乾鯛の儀式が行われます。
仲筋地区の主事宅へ参詣した後、世持御嶽へ戻ります。
その後、庭の芸能を奉納します。棒術・太鼓・マミドー・ジッチュ・マサカイ・祝種子取・腕棒・馬乗者の順で行われます。
玻座間村の舞台の奉納芸能が行われます。
イバン(九年母)戴みの儀式があり、それから世乞い(ユークイ)が始まります。ユークイは、種子取祭を統一した根原金殿をまつる根原屋から始まり、その後三集落に別れてユークイが深夜まで行なわれます。
(ユークイを体験した後、22:00の高速船で石垣へ戻ることができます。)
・東集落 宇根屋、與那国屋、神司家、顧問家、公民館長家、各家を回り最後は宇根屋。
・西集落 神司家、玻座間長者家、主事家、各家を回り最後は有田屋
・仲筋村 神司家、仲筋長者家、主事家を回り最後は顧問家。
※ 18:30ならびに22:00に、石垣への高速船の臨時便が運航されます。22:00の便は要予約。
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10月21日 |
(辛卯:かのと う) 種子取祭8日目。
ムイムイヌニガイ(萌え萌えの願い)の日。 発芽した種子が萌え出る日。奉納芸能2日目。前日同様奉納芸能を中心に賑やかに過ごします。当日の芸能は主として仲筋村が担当します。
早朝、三集落のユークイの一団は根原家で一つになってユークイ留めを行ないます。その後、世持御嶽へ向かい、イバン返上を行ないユークイは総て終了します。
幸本フシンガーラの願い日とされ、それを祝して仲筋村のシドゥリャニが奉納され、前日同様の乾鯛の儀式が行われます。その後、玻座間村西集落の主事宅へ参詣し、世持御嶽へ戻ります。
その後、庭の奉納芸能(前日と同じ)があります。
仲筋村の舞台の奉納芸能が終日行なわれます。そして、芸能の奉納はすべて終了します。
種子取祭首尾方の御礼(世持御嶽、弥勒奉安殿)を行います。
※ 18:30に、石垣への高速船の臨時便が運航されます。
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10月22日 |
(壬辰:みずのえ たつ)種子取祭9日目。
男生産人は、早朝から幕舎片付けを行い、経理係は祭の精算に取り組みます。午後からは支払議会を開催し収支決算報告がなされます。
弥勒奉安殿における祈願が行なわれます。全国竹富島文化協会の総会が開催されます。
種子取祭の日程が総て終了します。
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10月23日 |
(癸巳:みずのと み)種子取祭10日目。
タナドゥイムヌン(種子取祭物忌み)。現在は省略されています。かつては各畑に薄(ススキ)で作った魔除けのスバを結び立て、作物に害虫がつかないようにと祈願しました。また、「浜下り」の行事があり、神司達による浜辺での祈願が行われ、青年たちの相撲大会なども行われたそうです。
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10月24日 |
(甲午;きのえ うま)種子取祭11日目。
クシユクイ(腰憩い)の日。安息日ですが、これも現在は行われていません。
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