舞台の芸能 2014 (2日目)その1  作成 2015.01.24

ここからは2014年11月16日に開催された竹富島の種子取祭の「舞台の芸能」の様子を紹介します。
2日目は仲筋村の演芸となりますが、一度に全ての演目を紹介することができないので、いくつかに分けて紹介します。
ここは、その1です。

1.仲筋ホンジャー

仲筋ホンジャーは、「仲筋村の父」と解釈することができます。「村の父」 というと、政治的な実力者、村の指導者、支配者というイメージがありますが、ホンジャーの場合はそうではなく、あくまでも、ホンジャーは芸能の統括者・責任者であり、芸能の神様として君臨するものです。
仲筋村のホンジャーは生盛家の当主が代々その役を務め、それぞれの床の間には、ホンジャーを神として祀っています。 初めて種子取祭の芸能に出演する人は、ホンジャーの神前で「新入り」 の儀式を行います。

ホンジャー(生盛家当主)が種子取を寿ぎます。
  捧げる穀物は麦・粟・芋です。
 

2.ミルク(弥勒神)

竹富島の弥勒神は、仲道家の先祖が弥勒神の仮面を海岸で拾って拝み始め、後に与那国家に譲ったと言われています。現在でも、種子取祭に面をかぶって弥勒神として登場できるのは、与那国家の当主だけです。
種子取祭の弥勒神は、弥勒節(みるくぶし)の歌に促されて、シーザ(先輩=二才)や大勢の供、子供たちとともに登場します。弥勒への捧げ物を持った供、およびシーザは、弥勒神の周りを廻り、その後、シーザ4人による 「シーザ踊り」 が奉納され、 「ヤーラヨー節」 で退場します。


ミルクは大勢の子どもたちと共に登場します。 ミルクは与那国家の当主が務められています。
シーザ4人による 「シーザ踊り」 の奉納です。
ミルクの姿を見て帰られる観光客も多くおられます。

3.シドゥリャニ

「 シドゥリャニ 」 という 狂言は、仲筋地区の最年長の老人4人が、子や孫が種子取のお祝いで張り切っているので、我々も世持御嶽に出掛けて神様に 「シドゥリャニ踊り 」 を奉納し、豊作の願いをしようというものです。
「シドゥリャニ 」 は、千鳥が浜辺で群れる様子を、人間が座敷に集まることに例えたものだそうです。

仲筋村の現在の最年長者4人という設定になっています。
  歌いながらお神酒をいただきます。
  お神酒の飾り口(祝詞)を唱えます。

4.カギヤデ風

続いて、行事の最初によく演舞される 「 カギヤデ風 (かじゃでぃ ふう)」 が奉納されました。
なお前日(玻座間地区)の舞踊のトップは 「 赤馬節 」 でした。
この舞踊は、『今日の嬉しさは、何にたとえることができよか』と、祝宴の座開きに踊られます。王朝時代には、長寿・富・子孫繁栄を込めた老人踊りとして国王の前で演じられました。日本の脇能、「高砂」の影響を受けています。


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5.揚作田節

揚作田節(あぎつぃくてんぶし)」は、長寿と子孫繁栄の願いを込め、金銀の扇を持って勇壮活発に踊ります。

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こちらは、ザイ(ゼイ)を使った美しい踊りです。

6.天人(アマンチ)狂言

アマンチというのは、神話に登場する国造りの神、稲作を伝承した神として伝承されているそうです。
内容は、作物の種子を村人に与えようとやって来た天人と、種子取の願いをしようと出掛けた若者達を引き連れた長老が偶然出会い、老人が天人から作物の種子を拝領し、作り方を教わり、天人が立ち去った後、豊作業のマミドーを踊るというものだそうです。

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7.たのりゃー

「たのりゃー」は、粟の種子蒔きの様子を舞踊化したものだそうです。「たのりゃー」の曲は「タラクジ節」と「大原越地節」の二曲構成です。

実に優美な舞踊です。
宮廷舞踊の影響を強く受けているとされる舞踊です。
 

8.赤またー節

「赤また―節」は、「赤また」という遠来神を迎え喜びにわく村びとの役人の関わりを歌ったものといわれています。

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9.種子蒔狂言 ( タニマイキョンギン )

種子蒔狂言は、粟の種子蒔を舞台の上で再現したもので、蒔いた種子が豊かに稔ることを期待して、予祝いするものだそうです。

女の子も一生懸命踊っています。 _

10.蔵ぬぱな節

舞踊「蔵のぱな節」の出羽では[蔵の花節]が、入羽では[前の渡節]が歌われます。

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