竹富島  TAKIDUN   更新 2018.12.01
「なごみの塔」から見た琉球赤瓦の家並み 民宿「泉屋」のブーゲンビリアと白砂の道

1.竹富島のデータ

所属: 八重山郡竹富町
周囲: 9.2km 面積:5.42km2
人口: 350人 男:165人 女:185人 世帯数:193  (2018.03末現在)
最高標高: 21m

水は石垣島より海底送水、電気は石垣島より海底送電で受けています。
島内でのキャンプ・野宿は禁止されています。

2.竹富島の概要・特徴

 竹富島は、石垣島から最も近い島で、交通の便がとても良い離島です。
 珊瑚を砕いた白砂の道、赤瓦の屋根の家並み、珊瑚の石垣とブーゲンビリアの集落は、沖縄の古き昔を今に伝える「伝統的建造物群保存地区」にも指定されています。 特に「なごみの塔」から見下ろした町並みは、観光ポスターなどで誰もが知る印象的な景色です。
 しかし反面、やや観光地化されすぎ・作られすぎの感も歪めません。 日中は多くの日帰りツアー客が訪れ、シーズンともなると大変混雑し、離島らしさはあまり感じられず、時に、ここは都会かという錯覚さえする島でもあります。 特にツアー客が水牛車に乗るのに大勢で行列を作り順番を待つ光景などは、やや過熱異常とも思われます。
 とは言うものの、遠浅で海と空の青と白砂のコントラストが実に美しいコンドイビーチ、今ではなかなか見つけるのが難しくなった星砂のあるカイジ(皆治)浜、夕日の美しい西桟橋などなど、それなりに見所はあります。 八重山に来れば誰もが一度は訪れたい島でもあります。
 ※島での注意事項 (竹富島憲章より)
竹富島の文化と自然を守り住民のために生かすべく、ここに竹富島住民の総意に基づき竹富島憲章を制定し、憲章の基本理念に基づき竹富島では次の事項を厳守してください。
○観光客のキャンプ・野宿は禁止する。
○集落内での水着・裸身で歩くことを禁止する。
○海岸・道路などにゴミ・空きカン・吸殻などを捨てることを禁止する。
○草花・蝶・魚貝・その他の生物をむやみに採取することを禁止する。
          竹富公民館  竹富消防分団

3.竹富島へのアクセス

 竹富島は石垣島離島桟橋から高速船でわずか10分(約6.5km)。
 安栄観光・八重山観光フェリーによる共同運航便は、ほぼ30分間隔で運転されており、時刻をあまり気にせず訪れることができます。
 なお、石垣島ドリーム観光は、他の2社とは運転間隔が異なりますので注意してください。
船舶運航時刻表のページへ  

4.島内での移動

 (1)徒歩

 竹富島は、平坦であまり大きくない島なので、時間的余裕があり、かつ体力にそこそこの自信を持っている人ならば、徒歩でじっくりと周ってみるのもよいでしょう。
 (かく言う私もよくやっていますが、結構ハードなためあまりお勧めはしません。 特に初めて訪れる人にはお勧めはしません。)
 なお、頑張ってチャレンジという人も、炎天下の夏場は止めておいた方がよいと思います。 なお、徒歩で周る場合には定期的な水分補給を忘れないようにしてください。

 (2)レンタサイクル

 やはり竹富島では、レンタサイクルかバイクの利用が最もお勧めの移動手段です。
 主なレンタサイクル店は、「
友利観光(0980-85-2305)」と「丸八レンタサイクル(0980-85-2260)」の2店があります。
 
その他、「嶺本レンタサイクル(0980-85-2166)や後述の「新田観光(0980-85-2103)、「竹富観光センター(0980-85-2998)」、でも扱っています。 また、宿泊した人を対象に自転車を貸し出している民宿もあります。
 前述の2店は、前もって予約をしていなくても、船が港に着いた時に出迎えをしているお店の方にお願いするのでもOKです。
 いずれも船の発着時刻に合わせ、港⇔お店の間を車で送迎をしてもらうことができます。
 また、レンタサイクルを借りると、島の観光スポットを表した手作りの地図がもらえるのでこれを参考にサイクリングをするとよいでしょう。 (レンタル料金:1時間300円、1日1,500円
) 
 島を一巡りするだけなら1時間もあればできますが、ゆっくり・じっくりと周るなら2〜3時間はほしいところです。

 なお、集落内の道路はほとんど未舗装道路で、珊瑚が砕けた白砂を敷いてあるため、タイヤが砂に埋まりハンドルを取られてしまうこともあります。 転ばないように注意してください。

 (3)乗り合い観光バス・送迎

 マイクロバスで島内の主要スポットを周ってもらえます。 所要時間30分程度です。
 車窓見学もあるため、時間的余裕のない方には重宝ですが、じっくり見てみたいという方にはお勧めはしません。
 また、電話で呼べば港までの送迎をしてもらうことができます。(いわばタクシー的な対応)

 「有限会社 竹富島交通(0980-85-2154)」の料金は次のとおり。
  乗り合い観光: 大人1,030円 小人520円、
  送迎: ビーチまで:大人310円、小人160円、 集落まで :大人200円、小人100円

  貸切: 20,000円〜/1台・1時間、要予約

 (4)水牛車(観光)

 水牛車に乗るなら、「新田観光(0980-85-2103)」 と「竹富観光センター(0980-85-2998)」の2社があります。
 (料金:大人1,200円 所要時間:約30分) 
 三線を弾き、安里屋ユンタなどの民謡を唄いながら(水牛車の天井に歌詞が貼ってあるので、観光客も一緒に唄うことが可能)、集落を周ってくれます。

5.竹富島の地図 

6.観光お勧めルート (詳細な竹富島の観光スポットも参考にしてください。また竹富島の宿泊施設のページもご参考に!)

 所要時間は2〜3時間程度を見込んでおくと良いでしょう。(少し欲張った観光巡りをするとしても、半日あれば十分です。)
 (以下はレンタサイクル利用時のものです。)
1 竹富東港
ビジターセンター
(竹富ゆがふ館)
島の伝統文化、自然、芸能が紹介されています。時間があればレンタサイクルのお店に行く前に見学するとよいでしょう。
2 レンタサイクルの店 レンタサイクルのお店を決め、集落まで車で送ってもらいましょう。好きなタイプのレンタサイクルを借りることができます。
3 竹富小中学校 映画「星砂の島、私の島 〜アイランド・ドリーミン〜」のロケ地。校門の花壇がいつも美しい。
4 カイジ浜 別名「星砂の浜」で星砂を探します。
5 コンドイビーチ 青い海と白い砂浜が広がる遠浅の浜。
6 西桟橋 昔、西表島に稲作に船出していた桟橋
7 喜宝院蒐集館 日本最南端の寺院に併設された、竹富島の生活用具等の展示館。 9:00〜17:00 入館料¥300
8 竹富民芸館 みんさー織の作業見学等ができます。 9:00〜17:00 入館無料
9 なごみの塔 塔の上から赤瓦の町並みを見渡すことができます。
10 水牛車観光 約30分かけて集落内を廻ります。
11 レンタサイクルの店 レンタサイクルを返却し港まで送ってもらいます。
時間があれば港まで歩くのもよいでしょう。(下り坂なので苦にはなりません。約15min)
12 竹富東港
7.竹富島の写真
竹富島東港 桟橋・ターミナル ターミナル前看板 ゆがふ館
(西表国立公園ビジターセンター)

石垣港離島桟橋から高速船で約10分で竹富東港に到着します。待合所の名は「てぇどぅん かりゆし館」です。ターミナル内には小さな売店やコインロッカーもあり日帰り客にも便利です。

集落は島のほぼ中央部にあります。港から部落へはやや上り坂の道になっていますが、その手前にこの看板が建っています。この後ろが「竹富島ゆがふ館(ビジターセンター)」です。

NPOたきどぅんの運営施設で、八重山・竹富島の生活・歴史等について学ぶことができます。時間があれば、まずここで少し予備知識をつけて島内観光するのもよいでしょう。 8:00〜17:00、入館無料

北側周回道路 和牛と白鷺 アイヤル浜看板

ゆがふ館から集落への道を20m程度上って右側に行く道路です。この道をひたすら歩いていくと西桟橋にたどり着きます。花と蝶が楽しめる小道ですが、初心者にはキツイためレンタサイクルをお勧めします。(花城井戸付近)

竹富島でも牛の肥育が行われています。のんびりと草を食んでいる牛の周りにはシラサギがよく見かけられます。(港から集落の間の道側で)

集落からはちょっと離れていますが、島の南東端にはアイヤル浜があります。歩くと大変なのでレンタサイクルをお勧めします。ここは多くの南方系の蝶が飛び交う場所でもあるようで、看板もその紹介がされています。

アイヤル浜 竹富郵便局 竹富小中学校校門

あまり多くの人は訪れないため静かな時が過ごせます。遠浅の浜ですが、潮流が速く遊泳禁止です。この浜の正面では、様々な航路の高速船が行き交う姿を見ることができます。ここにはシャワーやトイレなどはありません。この浜では星砂を見つけられます。なお、この浜を北西側に辿るとナーラサ浜があります。

郵政公社のコマーシャルにも出ていた竹富郵便局です。島唯一の金融機関です。ATMも利用可能ですが、日曜日は閉まっています。屋根のシーサーが可愛いですよ。

竹富島のほぼ中心に位置する、島内唯一の小中学校です。ここの校門はいつも花で美しく飾られています。

竹富小中学校 仲筋井戸(ナージカー) 人頭税の碑・うつぐみの碑

島内唯一の学校で、小中学併設校です。立派な校舎と体育館があり、グランドは天然芝張りです。またここは、かつていくつもの映画の撮影が行なわれたロケ地でもあります。

その昔、飼っている犬の尾が濡れているのに気付いた飼い主が、その場所を掘ったところ水が出たという言い伝えがあり、犬の形に掘ってあるといわれています。竹富島の中で最も水量が豊富な井戸として長い間島民の生活を支えてきた井戸です。

左が2002年11月に立てられた、八重山人頭税廃止100年を記念する碑です。右は、「かいしくさ うつぐみど まさりょる」と記されたうつぐみの碑です。
ンブフル
カイジ(皆冶)浜入口 カイジ浜
大昔に島民が飼っていた牛が、一晩のうちに高い丘を築き、その丘の頂上で「ウブフルー、ウブフルー」と鳴いたことから名付けられたという伝説があります。 別名「星砂の浜」で有名なカイジ浜への入口です。右手にアクセサリーなどの小物を売っている土産店があります。 その昔は浜の砂を少し掘ると簡単に星砂を見つけることができたのですが、今は乱獲によりかなり目をこらして探さなければ見つからない状況になってしまいました。なお、ここは遊泳禁止です。
カイジ(皆治)浜の猫 コンドイビーチ入口 コンドイビーチ1

カイジ浜の店の周りには多くの猫(野良猫)が住んでいます。大型台風の後に訪れると、なぜかいつもより数が減っているように感じます。今では竹富に行けばまず第一にここのニャンコ達の様子を確認するのが私の最優先行動となっています。

竹富島のビーチとしてとても有名なコンドイビーチ。ここは外せないスポットですが、バス車内から眺めるだけというツアー客も多いようです。是非のんびりと過ごしたいものです。

別名「潮がれ浜」。八重山で最も名高い海水浴場かも。真っ白い砂浜の向こうには、燦々と輝く青い海、向かいには西表島が見えます。遠浅のため、潮が引くと相当遠くまで砂の上を歩いて行くことができます。従って干潮時は浅くて泳ぐことはできません。

コンドイビーチ2 コンドイビーチ3 ニーラン石

この浜は、夏にはビーチパラソルが並び、雰囲気も変わります。トイレ・シャワー・更衣場所もよく整備されています。白砂の反射もありサングラスを持参されることをお勧めします。

時間が経つのを忘れてしまうスポットです。東屋もあり日陰でのんびり過ごすこともできます。竹富島に来たらこの浜は外せませんね。

西桟橋とコンドイビーチの、ほぼ中間の浜打ち際にそびえる立石です。神を迎え入れる場所(目印)で、その昔、ニーランから船でやってきた神がこの石に綱を結びつけたと言われています。
西桟橋入口 西桟橋 ヌヌシャーの浜

ここも有名なスポットで、観光客なら誰もが訪れる所です。西桟橋は、もとは西表島での稲作のために出かけるために利用されていた桟橋だったそうです。

西桟橋といえば、夕日を眺めるベストスポットとして有名ですが、夕日を見るには、竹富島に泊まる必要があります。また、夕日が沈む頃には竹富島中の宿泊客が集まるというくらい混雑する時もあります。 西桟橋の北側に位置し、かつて竹富島の伝統的な織物である芭蕉布を海水でさらす(布さらしする)海岸でした。
西塘御嶽 水牛車 町並み
竹富島が生んだ偉人、西塘が祀られています。西塘は首里王府に25年間仕えた技師で、1519年首里の園比屋武御嶽の石門築造や首里城北面の城壁設計役などで活躍。1524年、竹富首里大屋子という頭職に任ぜられ八重山諸島の統治にあたりました。この御嶽は彼の屋敷跡であるとともに、埋葬地でもあるといわれています。

集落内では水牛車が観光客を乗せて引いている姿をよく見かけます。うまくカーブをするのに関心させられます。

竹富の道は外周道路を除けば舗装されておらず、また白いサンゴ砂の道で、とても趣があります。しかし、レンタサイクルは砂にハンドルを取られますので、転倒しないよう注意が必要です。それぞれの軒先は鮮やかな花が年中咲き乱れています。(花はブーゲンビレア)

安里屋クヤマの生家 竹富民芸館 小城盛(クスクモリ)
安里屋ユンタで有名なクヤマの生家。西集落で、「なごみの塔」の南南西方向にあります。 伝統芸能を正しく受継ぎ発展させていくための仕事場として、島の人々によって運営されているのがこの竹富民芸館です。竹富島の代表的な織物で、約300年の歴史を持つミンサーをはじめ、八重山上布、芭蕉布などを織る作業を見学することができます。 世持御嶽の裏側にある石垣の火番盛跡です。ここでは昔、付近の海上を行く貢船や異国船を監視し、何か起こった際には石垣島の蔵元に通報するために狼煙を上げたといわれています。
なごみの塔 なごみの塔からの町並み1 なごみの塔からの町並み2
西集落の中心に位置する赤山公園(赤山の丘:平家の落人伝説がある丘)にそびえ立つ塔。かなりの急傾斜ですが登ると見晴らしはとてもよいです。国の有形文化財に登録されています。

※ 2016.9.17より塔の老朽化等のため昇り降りが禁止されています。
集落の中央部にある「なごみの塔:1〜2人が上れる小さな展望台」からの町並みです。この「なごみの塔」は上り下りの階段は相当きついのですが、是非とも一度は上って見るべきスポットです。写真撮影に最適な場所です。竹富島は、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。 いかにも沖縄・八重山という風景です。赤瓦屋根の家は、昔は石垣市内の(那覇市内でも)いたる所で普通に見ることができましたが、今では少なくなってしまいました。(台風・シロアリ対策等のため) 
なごみの塔を下りる時も足元に十分気をつけましょう。
種子取祭(たなどぅい、たねどりさい) 種子取祭 竹富東港を後に
旧暦9月、10月の甲申の日から9日間(新暦の10月中旬〜11月頃)行われる竹富島伝統のお祭りです。種子取祭は、その名前からも分かるように農耕に関するお祭りで、種を蒔きそれが無事に育つことを祈願するものです。クライマックスの2日間は世持御嶽の境内において各種の伝統芸能が奉納されます。 種子取祭はその歴史が600年以上ともいわれ、1977年に国の重要無形民族文化財に指定されました。この写真は、腹に馬の人形をつけた男の人たちが、馬のような動きをして踊るウマヌシャーという踊りです。 竹富島から石垣島の離島桟橋まで約10分です。
 
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