ピナイサーラの滝上へのトレッキング  更新 2016.09.10

 
1.概要
 ピナイサーラの滝は、沖縄県最大の落差約55mを誇る滝で、西表島西部の船浦湾に注ぐヒナイ川にあります。上原航路や鳩間航路の高速船上や、船浦湾の海中道路から、白い筋をなして滝の水が流れ落ちているのがよく見えます。但し、雨期にはその美しい流れをはっきりと見ることができるものの、乾期にはほんんどその流れを見ることができず、滝の場所が分からないような時もあります。

 ピナイサーラの滝のピナイとは「ひげ」を意味し、サーラとは「下がったもの」、という意味で、老人の白いヒゲが垂れ下がっているように見えることからこの名がつけられたようです。また、ここは、「白いひげを生やした水の神が座する」といわれる聖地でもあります。現在、滝には動力船では行けない(水深が浅すぎる)ため、一般には各ショップのカヌー&トレッキングツアーで行くこととなりますが、滝壺で泳いだり、滝の上からは鳩間島やバラス島などの絶景が一望できることから、エコツアーの中でも特に人気の高いスポットとなっています。
 
 ここでは、カヌーツアーではなくジャングルの中を歩いてピナイサーラの滝上に辿り着くトレッキングについて紹介します。
 
※ ピナイサーラの滝は、ヒナイサーラとかヒナイ滝と呼ばれることもあります。
※ 滝上から見て正面に向かい合う鳩間島には、ピナイサーラの滝を拝むヒナイ御獄があります。
  かつてこの滝は信仰の象徴で、仙人が住むと語られ、また人々が雨乞いの祈りをささげる対象ともなっていました。

2.ピナイサーラの滝 遠景

上原への高速船上から眺めたビナイサーラの滝。 海中道路(船浦橋)から眺めたビナイサーラの滝。
海中道路から眺めたピナイサーラの滝。日照りが続いていたため水量が少ないです。
 
 
3.トレッキングルート
 このトレッキングはナイサーラの滝上までジャングルの中を徒歩で行こうとするものです。
 基本的にピナイサーラの滝までのルートは、ほとんどが踏み跡のはっきりした道となっています。迷いやすい所には赤テープなどの目印が付けられていますので、その目印を見落とさなければあまり無理なく辿りつくことができます。

 大まかなトレッキングルートは、
 「琉球大学熱帯生物圏研究センター西表研究施設」の温室の先の駐車場 → ポンプ小屋 → 最初のマーレ川渡渉 → 2回目のマーレ川渡渉(取水口との分岐) → テドウ山登山口 → テドウ山とピナイサーラの滝の分岐(三叉路) → 滝下と滝上の分岐(三叉路) → ピナイサーラの滝上
となります。

 所要時間は、「駐車場」から「テドウ山とピナイサーラの滝の分岐」までが約55分
          「テドウ山とピナイサーラの滝の分岐」から「ピナイサーラの滝上」までが約15分で、片道約70分です。

※ 時間的余裕や体力があれば、帰路は滝下に下りた後、往路と同じルートで戻るとか、干潮時間帯であれば船浦湾まで歩き海中道路まて戻るとか、いくつかの選択肢があります。いずれにせよ、事前によく検討しておくことが重要です。
   
4.トレッキング時の注意事項
 標高は低いものの、準備なしでジャングルに入るのは危険なので止めましょう。

 ほとんどは分かりやすいルートですが、迷いやすい箇所もあります。場所によってはどこが道なのかというような所もあります。登山やトレッキングの経験があり、また西表島の自然を熟知した人以外は単独での行動は避け、ガイドのついたカヌー&トレッキングツアーなどに参加されることをお勧めします。

 夏場のジャングル内はサウナ風呂の様に蒸し暑いため、熱中症対策としてこまめな水分補給を怠らないようにしましょう。

 時期にもよりますが、ヒルや蚊などが出ることもあります。また、沢近くではハブとの遭遇の可能性もありますので、これらへの安全対策も怠らないようにしましよう。

 ルートには落葉が敷き詰められた個所や赤土の箇所があり、そこはよく滑ります。途中の急勾配の場所では、ロープや木の幹につかまったりして(両手を使って)登ることになりますが、バランスを崩さないよう注意して下さい。また、軍手を準備しておくとよいと思います。
 特に雨上がりの後に歩く場合は滑りにくい靴をはくか、もしくはトレッキングそのものを中止することをお勧めします。

 滝上には転落防止のための柵やロープなどは設置されていません。このため転落の危険性があります。滝上の石はとても滑りやすくなっていますので、滝の崖の先端に近づく際は特に注意して下さい。また、滝上では絶対にはしゃいだりしないようにしましょう。

 ルートは山道てすので、登る時よりも下りる時により注意が必要です。あわてず慎重に足運びをしましょう。また、途中で出会った方には、挨拶をするとともに、道をお互いに譲り合うようにしましょう。

5.トレッキング参考地図

  ※ ここに示したルートは必ずしも正しいとは言えませんので、あくまで参考として下さい。

6.トレッキング記録
駐車場からはダート(未舗装路)となり、暫く下り坂となります。 約5分余りで、ボンブ小屋に着きます。
ポンプ小屋の裏側にはカヌー業者の乗り場に向かう木道が設置されていますが、木道の右側を進んでいきます。 暫くは小さな沢沿いを歩きます。
夏にはこのようにサガリバナの花が落ちているのを見ることもできます。 数分の沢沿い歩きを終え、いよいよここから山(ジャングル)歩きとなります。
初めの頃は道もはっきりしていて歩きやすいです。 最初のマーレ川の渡渉点です。この時は水量がごく僅かでした。

マーニ(コミノクロツグ)と板根で知られるサキシマスオウノキが道沿いにあります。

大きなオオタニワタリも見られます。
マーレ川の2回目の渡渉点です。水量が減っていたこともあり、この沢ではオオウナギを見ることができました。 石の上には、ミカドアゲハが吸水に来ていました。
この沢の上流部には取水場があり、そばには関連する制御盤などが設置されています。これは沢を渡ってすぐのところ。 しばらく進むと、テドウ山登山口のプレートがあります。テドウとは竹富島を意味します。
テドウ山登山口のプレートには、「テドウ山(441.5m所要3時間、ヒナイ滝上所要1時間30分」と記されています。 ここから急坂が始まります。
初めの頃は踏み跡もはっきりしている道を歩きます。 途中、落葉で道の分かりにくい場所があります。
ロープの張られたところもあります。 坂道を上ると尾根歩きになります。
途中1ケ所だけ見通しのきく場所があります。向かいの山はテドゥ山のように思われます。 すぐにまたジャングルの中に入っていきます。
尾根歩きが暫く続きます。 道沿いにはこのような大木もあります。
テドウ山とピナイサーラの滝への分岐点です。 プレートには「テドウ山 2.5時間、ヒナイ滝上15分」と記されていますが、前のプレートとは時間にズレ(矛盾)があります。
滝上へは左手から下っていきます。 少しすると小さな沢を渡ります。
このルートには目印の赤テープが付けてありますので迷うことはありません。 こちらにも赤テープが付けてあります。
滝上と滝下への分岐点です。浮き(中央・黄色)が付けられています。
滝下からのカヌーツアー客が先に下りていました。 ほとんど垂直に下りるようなルートです。写真は下から見上げたところです。
滝上に下りたところで、下流から上流側を写したものです。右側の岩場から下り、渡渉します。 同じく上流側の遠景。
こちらは下流側。 流れのすぐ先が滝の端です。
 
 
 
滝上の端から上流側を眺めたところ。

上流側には多くの木々やシダが群生していて、涼むにはとてもよい場所です。

【滝上からの眺め】
滝上から北方向を眺めた光景です。中央にはヒナイ川の蛇行を見ることができます。
 
海上沖合には鳩間島、その手前にはバラス島、鳩離島が、さらにその手前には海中道路(船浦橋)が見えます。
 

滝上の端で、ほふく前進をすれば、このように滝つぼを覗くことができます。

但し、滝上には柵もロープもありませんので、自己責任で安全に過ごして下さい。
滝の崖から水の落下する様子です。
 
  

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