昔の「八重山&本島」の思い出 作成 2011.5.15 

 沖縄は、1972年(昭和47年)5月15日に本土復帰(日本復帰)しました。
 ここでは、ちょうどその頃の、つまり今から40年近く昔の懐かしい資料を紹介することとします。
 何分にも相当古いものであり、また私も転勤族でこれまで10数回の引っ越しをしてきたため、途中で紛失したものもあり、あまり手元に資料が残っていません。また保存状態も決して良いものではありませんが、時の流れを感じて頂ければ幸いに思います。

 
1. ホバークラフト乗船券 2. 南西航空搭乗券
3. 八重山博物館入館券 4. 沖縄本島の入園券等

1.ホバークラフト乗船券

 八重山諸島では1972年(昭和47年)から1982年(昭和57年)までの10年間、八重山観光フェリーが、石垣島・竹富島・黒島・小浜島・西表島間で「蛟龍:こうりゅう」というホバークラフトを運航していました。(初就航は7月18日、石垣~竹富島離島間)
 三井造船製のMV-PP5というホバークラフトで(三井造船では「ホーバー」と呼んだためこちらの方が親しみがあるという方もいらっしゃるかと思いますが)、定員は50名程度であったかと思います。
 ホバークラフトの
船内は狭く、窓側には航空機と同様の小さな窓があるものの水面上を滑走している時は水しぶきで外はほとんど見えず、また浮上用ファンと船尾の推進用プロペラの回転音で相当の騒音を発生させていました。

 しかしながら、所要時間は短く、右の時刻表にもあるように実に短時間で各島間を結んでいました。
 下表はホバークラフトと現在就航している高速船(ウォータージェット船)の各航路の所要時間について比較をしたものですが、これからも相当のスピード(時速80km以上)で運航されていたことが分かるかと思います。約40年前に石垣~竹富島を僅か5分で結んでいたのは驚きです。

航 路 ホバークラフト 現在の高速船
 石垣~竹富島 10
 石垣~黒島 15 25
 石垣~小浜島 15 25
 石垣~西表島(大原) 25~30 35
 黒島~小浜島 10 -

 なお、ホバークラフトの運賃は相当高くて、当時の普通の定期船と比較すると恐らく3~4倍の運賃だったように記憶しています。

 発着所については、就航当初は港湾設備がまだ十分に整備されておらず、石垣島以外の上陸スロープの無い離島では海岸の砂浜にそのまま上陸していたか(もしくは岸壁に接岸)と思います。また、離島の発着所には待合のための簡素なベンチとタラップが置かれていたようにも記憶しています。

 なお、1982年に引退した後、このホバークラフト「蛟龍」は西表島大原の竹富町離島振興総合センターで屋外展示されていましたが、1996年の台風で大破したため解体されました。現在は、同じ大原の竹富町離島振興総合センター内にプロペラのみが保管されています。(右の写真参照:2010年撮影)

ホバークラフト外観


当時の時刻表


ホバー「蛟龍」のプロペラ

ホバークラフト「蛟龍」乗船券 石垣→大原
ホバークラフト「蛟龍」乗船券 大原→石垣
 この乗船券からは、昭和49年4月5日の第3便の10:35石垣発11:05大原着で西表に渡り、約4時間半ほど滞在した後、第6便の15:40大原発16:10石垣着で日帰りをしたことが分かります。
 当時は西表島に現在のような東西地区を結ぶ道路はなく、由布島も観光地ではなく(当然水牛車も無く)、観光地として有名なものはほとんどありませんでした。仲間川のマングローブ林、古見のサキシマスオウノキ、干潟の生物を見たくらいの記憶しか残っておられませんが、日帰りでもかなりのんびり過ごせたように思っています。

2.南西航空搭乗券

 南西航空(SWA:現在のJTAの前身)時代の搭乗整理券です。

那覇→宮古行き 宮古→石垣行き 裏面
南西航空
YS-11
 これらのチケットは、昭和49年に使用したものです。
 実は当時民宿で長期間お手伝いをしていて、そのお礼に民宿のおばさんから頂いたものです。(アルバイトをしていたわけではありません。)
 当時、航空券は、島内在住者に優先購入権があり、なかなか島外者が手に入れるのは難しいものがありました。勿論、相当高価なものでした。

※裏面からは、20インチのカラーテレビが197,000円もしていたのがわかります。当時の初任給からすると2~3ケ月分相当の価値があったようですね。

3. 八重山博物館入館券

石垣市立 八重山博物館入館券 最近の八重山博物館(2009年11月撮影)
当時は大人50円でしたが、現在は(2011.5現在)大人200円で、4倍となっています。
住所は「石垣市字登野城4番地の1」で変わりなく、また、建物も当時のままです。
八重山博物館のHPはこちらから

4.沖縄本島の入園券等

ここからは、八重山ではありませんが昭和40年代終わり頃の沖縄本島の各種入園券です。

沖縄海中公園 入場券 海中展望塔 観覧券
今日では、名護市字喜瀬の部瀬名岬にある「ブセナ海中公園」と言った方が分かりやすいでしょう。
沖縄観光開発事業団(現・沖縄観光コンベンションビューロー)により建設され、本土復帰前の1970年にオープンしました。

日交オーシャンパーク 入園券 中城城跡公園/自然公園 入場券


今日、中城城跡公園は世界遺産に登録されています。
日交オーシャンパークは全日空に売却され、万座ビーチリゾートになりました。

ケイブランド入園券 沖縄県立博物館 入館券


首里大中町で1966年10月の建設以後、2006年まで、40年間にわたって琉球政府立博物館~沖縄県立博物館として利用されました。2007年からは「おもろまち」に移転しています。
今日では「おきなわワールド、鍾乳洞・玉泉洞」といった方が分かりやすいかもしれません。東洋で最も美しい鍾乳洞と言われています。
 

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