パッションフルーツの話 作成 2017.05.27

 
1.パッションフルーツの概要
 
 パッションフルーツは、中南米原産(ブラジル原産とも言われる)のトケイソウ科トケイソウ属の常緑・多年生つる性草本で、とても美しい花を咲かせます。また香りも高貴で、ブランド香水の香りにも使われています。

 近年、夏場の「緑のカーテン」としてゴーヤが全国的に知られるようになりましたが、パッションフルーツを使った緑のカーテンも見かけるようになってきました。知名度はまだゴーヤほどではありませんが、今後さらに広まっていくものと思われます。

 パッションという名前の由来は、「情熱」ではなく、ラテン語「Passi : キリストの受難」から名付けられたとされています。これは、16世紀に南米を訪れたスペイン人宣教師らが、この花を見てそれがキリストの受難を象徴する形をしている事に気づき、布教に用いたそうです。それによれば、花の子房柱は十字架、3つの雌しべが釘、副冠は茨の冠、5枚の花弁と萼は合わせて10人の使徒(キリスト教の宣教者)、巻きひげはムチ、葉は槍に見立てたそうです。

 日本では花の形が時計の長針・短針と秒針、文字盤などにも見える事から「時計草」と呼ばれています。また、食用のものは、標準和名を果物時計草(クダモノトケイソウ)とされ、観賞用のものと区別されています。

 パッションフルーツには多くの品種が作出されており、品種によって花の色や形、また果実の色・香り・味が異なっています。

 果実は長さ5~10cmの円形または楕円形で、主に紫色の系統と黄色の系統の2種類がよく出回っています。日本では紫色の系統が主流ですが、耐暑性が弱いため熱帯地域では栽培されません。反対に黄色の系統は耐暑性が強く、熱帯地域で栽培されています。黄色の系統の果実は大きいのですが酸味が強い特徴があります。また、紫色の系統と黄色の系統の交雑種は、その中間の性質を有し、優れた品種が作出されてきています。
パッションフルーツの花

パッションフルーツの果実

 
2.パッションフルーツの歴史
 
 パッションフルーツが、原産地の中南米から世界に広まったのは17世紀以降です。「パッション」の名が付いたのもこの頃で、その由来は前項の通りです。
 日本には安土桃山時代(秀吉時代)に持ち込まれたとも、享保5年(1720年)が初渡来だとも言われています。江戸時代後期には越冬させることができるようになり、多くの絵画も残されています。

 パッションフルーツは、品種改良が盛んに行われ、園芸種やハイブリット種を含めると今日では600種を超える品種が作出されていると言われています。異なる株の花粉を受粉させることによって、簡単にハイブリット種を作る事ができるため、品種数は現在も増え続けています。
 

3.国内の主な産地
 
 今日、パッションフルーツは国内の各地で栽培出荷されるようになっています。主な生産地は、鹿児島県や沖縄県、東京都の小笠原などで、やはり暖地・南国での栽培が主となっています。
 2013年の統計値ですが、パッションフルーツの収穫量が最も多かったのは鹿児島県で約260t、2位は約78tの沖縄県、3位は約53tの東京都となっています。
 ところで今日、本州最大規模でパッションフルーツの栽培が行われているのは、岐阜県・関市の「関むぎパッションフルーツ組合」によるものだそうです。夏一作系・露地栽培で、遊休農地(休耕地)を活用するなどして栽培されているもので、将来的には10ha規模の栽培を目指されているそうです。
 

4.パッションフルーツの主な成分と効能
 
 パッションフルーツの主な特徴的な栄養成分(可食部100g中)としては、βカロテン当量(1100μg)、ビタミンB6(0.18mg)、カリウム(280mg)、ナイアシン(1.9mg)、葉酸(86μg)などがあげられます。
 
 βカロテン  抗酸化ビタミンの、βカロテンは100gあたり1100μgと多く、これは果物類ではトップクラスの含有量です。体内で必要に応じて効率よくビタミンAに変換されます。βカロテンは、抗酸化作用により老化の原因となる活性酸素の発生を抑える作用や、免疫活性作用、発がん抑制作用があります。
 ビタミンAは目の乾燥や働き(視力回復など)に大きく関係し、体内で発生する有毒物質、活性酸素からカラダを守る働きをします。皮膚(美白や美肌)や粘膜の健康を保つほか、抗酸化作用によりアンチエイジングに役立つといわれています。
 ビタミンB6  アミノ酸の合成と代謝に必要とされるビタミンです。
 カリウム  高血圧の予防や心筋梗塞の予防に期待がもたれています。筋肉の動きをスムーズにし、腎臓に溜まりやすい老廃物の排泄に期待がもたれています。
 ナイアシン  細胞の生まれ変わりをサポートし、活発な皮膚の粘膜の健康維持に役立つとされています。循環系(特に、血管を広げて血液の流れをよくする効果)、消化系、神経系の働きを促進する効果があり、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解する作用があります。
 葉酸  葉酸は貧血を防いだり、動脈硬化の危険因子であるホモシステインという悪玉アミノ酸が増えるのを防ぐ作用、胎児の正常な発育を助ける働きがあります。また、最近では認知症予防に効果があることがわかったそうです。不足すると貧血、口内炎、食欲不振、舌炎、下痢などを引き起こしてしまいます。
 
 パッションフルーツは、果物にしてはナイアシンと葉酸が多く含まれているのも特徴です。但し、パッションフルーツは果重が軽いため、多く摂取するのは意外に大変です。

※ パッションフルーツの栄養成分情報は、文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会報告「日本食品標準成分表2010」「日本食品標準成分表準拠アミノ酸成分表2010」「5訂増補日本食品標準成分表脂肪酸成分表編」によるものです。
 

5.美味しいパッションフルーツの果実の選び方・食べ方
 
 パッションフルーツは完熟すると枝から自然落下し、これが収穫され流通しています。果実は、全体にほぼ均等に色付いていて、表皮に艶があり、手に持ってより重みが感じられるものがお勧めです。そして手に取って匂いを嗅いだ時、パッションフルーツ特有の甘酸っぱい香りのあるものがお勧めです。

 パッションフルーツの食べ頃ですが、前述のように一般に流通して(市販されて)いる国産パッションフルーツは、樹上(枝)で完熟したものですので、買ってきてそのまま食べても美味しいものです。但し、この場合の特徴としては、酸味が強いことがあげられます。

 このため、酸味を和らげより甘みを出す(糖度を高くする)ために、一般には追熟してから食べられています。追熟は常温下に置いておき、パッションフルーツの表皮に皺ができ、窪んででこぼこした状態で少し柔らかくなるまで行います。(あまり長期間置いておくと果肉の水分が飛んでしまうこともありますので注意が必要です。)
 この状態で、食べる前に冷蔵庫に入れ、少し冷やします。冷蔵庫から取り出してからは、果実を2つに切って、そのままスプーンで種ごとすくって中身をかき出して食べます。種は噛み砕いても、そのまま飲み込んでも構いません。それぞれの触感を楽しむことができます。

 その他、アイスクリームやヨーグルトなどにかけて食べても美味しいですし、ケーキやお菓子などを作る時のアクセントとして使うのもお勧めです。また、果汁を種ごとすくい出し冷水やお湯などを加え(場合によっては砂糖を加え)ジュースとして飲むのもお勧めです。果実が多量に入手できた場合には、ジャムにする方法もあります。個人的には、2つに切って少し実を食べ、残った実をよくかき混ぜ、そこに泡盛を入れ、再度かき混ぜて飲むというのが好きです。簡単なカクテルですが美味しく、結構お勧めです。
 

6.パッションフルーツの栽培について
 
 (注) 以下は私のこれまでの栽培経験を基に記すもので、収穫を保証するものではありませんのでその旨ご理解下さい。
     また、ここでは「エドゥリス・赤紫系」の栽培について記載しています。他の品種については該当しないものがあることにご注意下さい。
 
(1)苗の選び方 
   パッションフルーツはとても成長が早い植物ですが、原産地が中南米ということもあり、国内・暖地での一般的な栽培適期は5月~10月になります。
 そのため、あまり小さい苗を購入すると、収穫期までに成長できない恐れがあります。このため、出来るだけ大きな苗を選ぶことをお勧めします。
また、パッションフルーツは蔓性の植物のため、茎の太いものが根張りもよく大きく成長するため、苗を選ぶ際には根元が太くて根元から30cm以上は必ず一本立ちしたものを選ぶようにしましょう。

 なお苗には、挿し木苗と実生苗とがあります。
 挿し木苗は、枝をカットし挿すため手間がかかり一般には大量生産が行われません。クローン苗なので親木の特性を引き継いでいるため、主幹にも花が付き結実するため単年で楽しめます。
 実生苗は、播種による生産のため大量生産に向いていますが、親の特性を100%引き継ぐわけではないため親とは違ったものが生まれる事が希にあります。これまで世に存在しなかった新品種が期待できるのが実生苗の面白さかもしれません。但し、一般にこの苗の主枝には花は付かず、子枝・孫枝以降に花が付くため、結果を得るのに長期間を要します。私も何度かチャレンジしていますが、内地では単年で結実させることは難しいようです。
 
(2)プランターへの植付け 
   パッションフルーツは浅根性で非常に根張りの多い植物のため、プランターはできるだけ大きな(縦横の幅と深さのある)ものをお勧めします。また、一般的なプランターであれば1鉢1本植えが基本です。丸鉢の場合は少なくとも10号以上のものをお勧めします。
 
 植え付けにあたって、プランターの底には排水を良くするため軽石などの鉢底石を敷き詰め、その上に腐食質(腐葉土)の多い培養土を根鉢の表面が1cm程度隠れるような深さに植えます。定植は、霜の心配がなくなった頃で、最低でも平均気温が10℃以上になってから行います。冬越しさせた苗は、この時期を待って植え替えます。
 そして、できるだけ根から離れた位置に元肥を埋めます。根際にしっかりとした支柱を立て、別に設けたネットと蔓が伸びるようにします。また、根元から20cmくらいの位置で幹をビニタイや麻ひも等で支柱に縛り付けます。パッションフルーツは風で揺れると成長が遅れるため、この時、支柱側はしっかりと結び、幹側は緩めに縛ります。
 
(3)直植え(土植え)の植付け 
 植え付ける2週間ほど前に苦土石灰と肥料を散布しよく耕しておきます。肥料を施した穴に土を入れ、根鉢が肥料に直接触れないようにし、根鉢の表面が地面よりやや高くなるように植え付けます。(あまり深植えはしないようにします。)。定植は、霜の心配がなくなった頃で、最低でも平均気温が10℃以上になってから行います。冬越しさせた苗も、この時期を待って植え替えます。この時土壌の排水がよくない場合は、30cm程度の高畝とします。
 その後は前述同様に支柱立てを行い、ビニタイや麻ひもで縛ります。そして、径が30cm程度のすり鉢状の形になるように周りに土を盛ります。
 
(4)施肥 
 プランターや鉢の場合は、植え付け時に元肥として油粕をベースにした配合肥料を与えます。与える際には肥料が直接根に当たらないように埋め込みます。植え付け後は、新しい巻き蔓が伸び始めたら、窒素分の多い肥料を与えますが、長期間に渡って窒素分の多い肥料を与え続けると、葉ばかり伸びて花芽が付かないようになりますので、注意しなければなりません。このため、元肥としての肥料は緩効性肥料がお勧めです。そして、花芽を付かせるにはリン酸分・カリ分を主体とした肥料を与える必要があります。リン酸肥料は効き目が遅いものが多いので、新しい枝の葉の付け根に蕾が見え始めたら収穫までの間、2週間に1回の割合で与えます。特に蔓が伸びている間は、葉の色が黄色くならないように注意します。加えて、窒素分を控えすぎ栄養不足になると蕾が成長過程で黄色くなり開花しないこともありますので注意します。。
 なお、パッションフルーツの品種にもよりますが、一般に無霜地帯以外での屋外での冬越しは難しいため、果実の収穫が終わった後の追肥(お礼肥)は必要ありません。
 
(5)栽培管理 
 (A)水遣りについて 
 パッションフルーツは、南向きの日光の良く当たる場所で、風通しの良い所を好みます。生育適温は凡そ20℃~30℃で、20℃を超えるとよく成長しますが、35℃以上の高温が続くと成長が止まるようになります。またこのような高温が続くと花芽もつかなくなります。
 水遣りは、プランターや鉢の場合、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと与えます。直植えの場合は葉の様子を見ながら萎れることのないよう午前中にたっぷりと与えます。特に、気温が高くなる6月以降は、株も旺盛に生育を始めるため、1日2回は水遣りするようにします。なお、蔓が勢いよく伸びる栄養成長が盛んすぎると花芽が付きにくくなるため、枝葉が大きく展開した後は、水遣りを控えめにします。
 但し、果実が付いている間はとてもよく水を吸いますので、水切れさせないように注意して下さい。
   
 (B)蔓の処理 
   狭い場所では蔓が伸びすぎてその始末に困ることがありますので注意して下さい。蔓を他の樹木などに絡ませて成長させると、とても勢いが強くなりその樹木を弱らせることがあります。このためできるだけネットや棚などを設けてそれに這わせるのが管理もしやすくお勧めです。
 初めの頃は毎日の作業として巻き蔓をネットに誘因する作業を行います。伸び始めた巻き蔓の先端部の鈎状になっている部分をネットに引っかけると、翌日にはしっかりと巻きついてくれます。
   
 (C)芽掻き・誘引・剪定 
   根際や根元から30cm以内にできた芽は早いうちに掻きとります。これは根元から複数に分枝すると、養分の吸収や株の発育が分散してしまい、丈夫な根が張らないためこれを防ぐためです。
 主枝が伸びてきたらネットや棚などのバランスを考慮し、誘引・剪定を行います。花芽は、主枝から出る新しい側枝(孫枝)に多く付きますので、孫枝は収穫まで絶対に選定しないように注意します。最初の内は水平に誘引していきますが、主幹から1~1.5m程度で上方向に向きを変えさせます。その先は巻き蔓の力で這い上がっていくので誘引する必要はありません。
 (温室栽培では逆に初めに主枝を上に誘引し、その後下方向に誘引する方法もあります。)
 
 (D)開花
  パッションフルーツは、蔓を扇状に広げながら成長し、温暖な地域であれば年2回(概ね6月~7月頃と9月~10月頃にかけて)開花し、果実をつけます。

 花芽は側枝(一般には子枝(蔓)、孫枝(蔓)と呼ばれます)から付くと言われていますが、主枝も1m以上伸びると花芽を付けるようになります。早く果実を実らせる時には主枝の花に授粉させてもよいのですが、その場合、側枝の出方がやや遅くなります。そして最初の第一花は必ず、授粉作業を行うようにします。第一花が結果することで、二番目以降の花が開花しやすくなるようです。凡そ花芽は新しく伸びた1本の側枝に20個以上付きますが、最初に付ける数個程度の花芽とシーズン終盤の先端の花芽の数個は授粉しても着果しにくいようです。

 パッションフルーツの花は1日花で、天気や栽培地域にもよりますが、午前10時前頃から咲き始め、遅いものでも午後2時頃までには咲きます。開花は約2ケ月ほど続きます。
 
 (E)授粉(受粉)     
 授粉作業は開花する昼間に、ピンセットや絵筆等で行います。授粉は、雄しべ(5本)に付いた花粉を、3本の雌しべの先端に全て付けます。(私は今のところは地道にピンセットによる方法で行っています。)
 授粉は同じ花でもできますが、より確率を高くするには別の花の花粉、できれば別の株の花粉の方が望ましく、その意味で2株以上の栽培がお勧めです。

 雨天時には花粉が湿ったり流れたりするため授粉できなくなりますので、予めプラスチック容器やビニル袋などで蕾にカバーをして水滴が入り込まないようにして授粉させる方法もありますが、数が多くなると対応は困難です。
ピンセットによる人工授粉
 
 (F)結実 
 授粉に成功した場合、翌日には雌しべの基部の子房が緑色になり艶を帯びてきます。失敗した場合は艶が無く、やや黄色味を帯びてきます。慣れると授粉の翌日には成功したか、失敗したかが解ります。授粉が失敗した花がらは早い時期に摘み取るのが望ましいです。

 授粉が成功すると多くの小さな果実が枝からぶら下がります。あまり多くの果実を付けすぎると実が小さくなるとともに、その樹が持つ体力以上の実を付けることとなり、登熟過程で自から果実を落としてしまいます。大きな果実を得ようとするなら一枝にあまり多くの数を付けさせず、適度に摘果することが重要です。
授粉に成功し結実した果実
       
 そして、自然落果して収穫できるようになるのは、夏場だと開花・授粉から約60日後です。具体的には、開花、授粉から玉伸びに2週間、登熟に約1ケ月半を要します。気温が下がると収穫までの期間がもっと長くなります。また、開花、玉伸び、登熟には最低でも平均気温15~17℃程度は必要となります。

 なお、登熟時、大きくなった果実の表面に突然皺ができ落下することがあります。プランターの場合は水切れした場合に、直植えの場合は多く着果しすぎて株全体に水が行きわたらなかった場合に、このようなことが起きやすいので注意が必要です。

 [右の写真は2016年の我が家での栽培風景です。]
 
 (G)病害虫等
 パッションフルーツは病害虫が少ない植物として知られています。このため、栽培にあたっては無農薬栽培で大丈夫です。
 しかし乾燥期など風通しが悪い時などには、まれにカイガラムシが発生することがあります。カイガラムシは急速に増えるため、見つけたら早めに除去します。カイガラムシを発生させないためには枝が密植しないようにしたり、こまめに枯枝・枯葉を除去します。
   
   また、多湿の場合、フザリウム(カビの一種)による立ち枯れが起きることがあります。立ち枯れの原因は殆どの場合、根の過湿状態によるものなので、土壌の湿度が多いところは、前述したように植え付け時に30cm程度の高畝にします。
   
   病気ではありませんが、時に結実した果実に皺が入るようなことが起こります。これは水遣りが足りないことによるものですので、たっぷり与えます。
 また、葉の色が黄緑色になったり葉が縮れたようになる場合は根腐れの危険がありますので、逆に水遣りを控えしばらく乾燥気味に管理します。
 
7.冬越し
 
 パッションフルーツの耐寒温度は5℃~8℃とされ、この気温が維持できるなら屋外でも越冬可能です。しかしながら一般には無霜地帯以外、具体的には九州南部などの地域を除けば、パッションフルーツを屋外に放置しておくと枯れてしまうことが多いようです。従って、一般にはプランターでも地植えでも、そのままでの越冬は難しいと思われます。

 越冬させるには、プランター植えの場合は、主枝を1m程度に切り戻しを行い室内の日当たりのよい場所に取り込みます。
 地植えの場合も同様に剪定して株ごと「鉢あげ」して、室内の日当たりの良い場所に取り込むとよいでしょう。具体的には主枝などの蔓を1mほど残して剪定し、株元から根を痛めないよう掘りあげ、室内で管理しやすい8号程度の鉢に植えかえて、冬越しさせます。なお、室内に取り込んだ場合もできるだけ暖かくします。いずれも対応時期は、霜が降りると枯れてしまう恐れがあるので、地域に応じた適期に行うようにします。

 もう一つは挿し木をして「冬越し用の苗」を室内で管理する方法です。気温の高い時期に脇芽の伸びてない節を選び、巻き蔓を切り落とし、葉先(先端部)を切り落とし、葉を2枚程度残して、長さ10~15cm程度にします。残した葉を1/2~1/3ほどに切り詰めます。根元側は斜めにカットし水を吸わせ、そこにルートンやメネデールなどの発芽促進剤を付け、鹿沼土に挿し木します。そうして育てた苗を日当たりのよい場所で管理し、春に備えます。

 いずれの場合も冬越し期間は5℃以下にならないように注意します。また、根元の土が乾燥しない程度に(控えめに)水遣りをします。冬の室内は暖房で乾燥していることが多いので、過乾燥とならないよう注意します。逆に水遣りが多すぎると根腐れなどで枯らしてしまうので注意します。
 


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