於茂登岳 登山     更新 2021.02.13 

今回は地図の追加を行いました。

1.概要

 於茂登岳は、標高526mの沖縄県最高峰の山です。 
 於茂登岳の元々の表記は「大本嶽」で、島の「おおもと」を成すという意味からわかるように、昔から「神の宿り山」「霊山」として島の人たちに崇められてきました。 つまり地元の人達の信仰の中心的存在だったのです。
 こうした経緯もあり、地元では今でも「ウムトゥダギ」と呼ばれることもあります。
 於茂登岳は、特別際立つ高い山でもなく、頂上からの見晴らしもあまりよくないので、登山するにはやや魅力に欠ける山かもしれません。 とは言うものの、晴れた日には頂上から、於茂登連山や島の沖合に発達したリーフを眺めることはできます。
 また、亜熱帯のジャングルを歩く体験をしたり、森林浴にはよい場所かと思います。
 植生については、低地からはイタジイ林・イスノキ林などの亜熱帯林が、山地上部にはリュウキュウチク林が発達しています。

2.登山ルート

 於茂登岳の登山口までの道についてですが、真栄里・於茂登集落の県道87号線沿いには標識も出ていますし、於茂登林道にも分かりやすい標識が出ていますので、迷うことはないでしょう。
 ただ於茂登林道の途中からは、道も未舗装の悪路となり、どこまで車が入れるのか少し不安になるかもしれませんが、登山口前には数台分の駐車スペースがありますので安心して車を進めてください。(数台分のスペース有り、トイレは無し。)
 登山口には、杖代わりの木の棒が置いてあるときがあります。 足腰に少し自信のない方や、雨上がり後などの足元が滑りやすいときには、これを利用するとよいでしょう。
 なお、登山道は、山頂に建てられた気象レーダーや電波中継所の管理道としても使われているため、一部がコンクリート舗装されています。 また途中までは沢沿いの道をたどります。
 途中の登山道には山水会(山岳会)がつけた標識が幾つもついていて、まず迷うことはありません。 安心して登ることができます。 
 於茂登岳山頂には、登山口から1時間程度で登ることができます。 気象レーダーの前にも山頂標識がありますが、その先を左側に進むと電波中継所と三角点があり、こちらからは海を眺めることもできます。 先程の道(分岐点)を右側に進むと(ダム展望台の標識あり)真栄里ダム・仲底ダムの展望が開けます。
 いずれにしても山頂付近は鬱蒼としたリュウキュウチクに被われているため、眺めは必ずしも良いものではありません。 あまり期待しすぎないようにしましょう。

3.登山時の注意事項

 於茂登岳の登山道も、石の道や急勾配の坂道があるため結構滑りやすいので、注意が必要です。
 途中の急勾配の場所では、ロープや木の幹につかまったりして(両手を使って)、登ることになります。色んな虫などもいますので、軍手を準備しておくとよいと思います。またシーズンによっては、ハブやヒルにも注意しましょう
 特に、ハブに関しては、道から外れた藪の中に入らないように、地面が露出しているところを選んで歩くのがよいでしょう。

 靴については、天気が良い時はスニーカーでもOKですが、雨上がりなどの場合は足下が非常に滑りやすいので注意してください。
 雨が降った後は道が滑りやすく予想以上に時間もかかります。尤も雨上がり直後の登山は止めることをお勧めします。

 登山は、登る時よりも下りる時により注意が必要です。あわてず慎重に足運びをしましょう。また、他の登山者に途中で出会った場合は、お互いに道を譲り合うとともに、挨拶をしましょう。 

4.登山記録

於茂登岳登山口   大御岳ぬ清水
駐車場スペースからすぐに鬱蒼とした森の中へ入っていきます。   歩き始めて間もなく「大御岳ぬ清水」という水場に辿り着きます。近くの集落の水源地になっているようです。

鬱蒼とした森の中の登山道 標識1
森の中は結構蒸します。タオルを忘れないように。
また、足元の石と赤土の道はよく滑りますので注意しましょう。
要所には地元の山岳会(山水会)による道標が立てられています。

標識2 気象レーダー
あと約10分で頂上に到着する標識です。この付近は急な坂道で、かつ足元は赤土のため結構滑ります。ここにはロープも張ってありますので、これを頼りにもう一頑張りしましょう。 リュウキュウチク林の中を進んでいくと、急に目の前が開け、巨大な気象観測用のレーダーが現れます。

ピーク直下の分岐   於茂登岳頂上
レーダーの先に少し進むと、「頂上」と「ダム展望」への分岐案内の標識があります。   分岐箇所を「頂上」と書かれた左側に進むと、電波中継所前に辿りつきます。
これはその前にある、頂上到着を示す標識です。

於茂登岳頂上・三角点   頂上からの眺望1
沖縄県の最高峰を示す三角点です。526mを示す標識がいくつかありますが、ここが本当の頂上でしょう。   電波中継所から東側を眺めた景色です。

頂上からの眺望2   ダム展望所からの展望
更に東に目をやると太平洋が眺められます。星野集落も見えます。   向うに底原ダム、手前に真栄里ダムを見渡すことができます。
    ※写真は2009年に撮影したものですので現状とは多少異なるものがあることをご承知おき下さい。


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