大浜の豊年祭(ムラプール)2018  作成 2018.09.08

 2018年の石垣島の大浜集落の豊年祭(ムラプール)は、7月27日(木)の17時から20時前までの間で、「崎原道路」において開催されました。大浜は農業で栄え発展継承した村で、古くは鉄の農機具を求めて九州・坊津に船旅をした「ひるくまい」「幸地玉金」兄弟の生まれた村であり、1500年のオヤケアカハチ反乱の舞台の中心地でもあります。

 豊年祭は、今年の稔りに感謝し、来夏世(クナツユ)の五穀豊穣や住民の無病息災を祈願するものですが、一日目はオンプールと呼ばれ、各集落の御嶽に収穫物をお供えして舞踊などを奉納し、次の豊作を祈願するもので、二日目はムラプールと呼ばれ、奉納芸能などを中心とした神事(お祭りみたいなもの)となっています。(地区によっては一日だけのところもあります。)

 大浜集落の豊年祭(ムラプール)は、午後2時、東崎浜の「カースンヤ―の願い(カースンヤー願い)」から始まります。ここには海に向かって5つの石が横に並んで設置されていますが、これは大石、大城、ヲノミチ、コルセ、崎原の集落内5御嶽の願所となっています。神司達はこの祈願石の前に集まり、東の海の彼方から神々を呼び寄せ、五穀の稔りに感謝し来夏の豊作と安全を願う「カースンヤーの願い」を行ないます。
 なお、この願所には、昔大浜に住んでいた兄弟が大和の国(鹿児島の坊津と言われています)に鉄の道具を買うために船を造り、この東崎浜から出航した際、ここで家族や親戚が航海の無事を祈ったという伝承があります。

 このカースンヤ―の願いは約45分間(14時45分頃まで)行われ、その後はオーセに場所を移して各種儀式が行われました。

 午後5時の開会式の後は、近隣の幼稚園、保育園、小学校、中学校から各種団体まで、住民総出の余興が披露されました。
 日が沈み、辺りが暗くなると松明が灯され、東西から板舞台に乗った武将が鎌と槍を手に繰り広げられる勇壮なツナヌミンが演じられ、その後は郡内最大規模と言われる大綱引きが行われました。

 

なお、「カースンヤ―の願い」の終了後から開会式までの間は、所用で崎原道路を離れたため、この間の写真はありません。

【ムラプールの概要】

 大浜のムラプールは概ね以下のような流れで進められます。

1. カースンヤ―の願い  14:00
2. 旗頭おこし(公民館)   15:00
3. 奉納・・・オーセ(番所)旗頭・イリク太鼓・弥勒・夜雨節奉納   16:00
4. ユーニガイ(アガリ節)   16:30
5. 開会式  17:00
6. 余興  17:30〜
7. ガーリー、ツナヌミン  19:30
8. 大綱引き  20:00

最初から見学されるのであれば、カースンヤー願いの始まる14時前までには東崎浜(崎原公園の東の浜)に到着されていることをお勧めします。
カースンヤー願いから16時頃から始まる御嶽奉納までは1時間半程度の時間が空きます。
17時頃から崎原道路でのパレードが始まり、日没に合わせてツナヌミン・大綱引きが始まります。
綱引きは綱の位置合わせに30分程度かかり、また毎年勝負の決着には10分以上かかるため、豊年祭の終了時刻は20時半頃から21時近くとなります。

  ツナヌミンの最中は全ての街路灯が消され、またフラッシュ撮影も禁止されますので注意して下さい。
会場付近の崎原公園に臨時の駐車場が設けられますが、スペースは限られます。極力、公共交通機関等を利用されることをお勧めします。 
   

大浜の豊年祭(ムラプール)2018の様子

カースンヤーの願いの行われる東崎浜海岸です。 各神司の前には5つの石が置かれています。
 
中央の神司さんを中心に神事が進められていきます。 神を迎える祈りが続きます。
 
 
   
 

旗頭奉納の列です。崎原道路を西から東に進みます。
     
司会者の二人です。   大浜公民館副館長の開会のことばです。時刻は17時です。
 
     
実行委員長である大浜公民館館長の挨拶    石垣市長の来賓祝辞  
 
     
旗頭奉納です。こちらは「上の村」(ウイヌムラ)の旗頭の「松竹梅」。旗文字は「豊穣」です。   もう一方の「下の村」(シィムヌムラ)の旗頭は「旭」。旗文字は「瑞雲」です。
 
     
沖縄県農林水産部八重山農林水産振興センター所長の来賓祝辞   JAおきなわ八重山地区本部・本部長の来賓祝辞
 
     
石垣島製糖且ミ長の乾杯の音頭   続いて豊年を祈願し、石垣市蝶のオオゴマダラ30頭の放蝶が初めて行われました。
 
最初は大浜の旗頭2本の奉納が行われます。 時刻は17時半頃です。
 
 

続いては、イリク太鼓。大浜中学校の1〜2年生男子が演じます。
 
 

弥勒(ミルク)踊です。大浜小学校1年生の女児がお供をしています。
女児にとっては一生に一度の(最初で最後の)ミルク様との共演です。
ミルク様からの祝福を受けます。  
 
 

大浜婦人会による「夜雨節」です。
衣装も綺麗です。
 
ここからは旗頭の舞です。(旗文字を記載)

東京大浜郷友会の「越鳥南枝」 大浜青年会の「四大五常」 石垣島製糖鰍フ「蔗穂」
         
大浜地域高校生「万国雄飛」 大浜中学校の「五風十雨」 大浜小学校の「親まさり」

    多くの旗頭が並ぶと荘厳さを感じます。
 
 

おおはま幼稚園の「豊年音頭」。
 


大浜小学校1〜2年生の「ヨイシンの踊り」。
     
こちらは鼓笛隊です。

大浜中学校・郷土芸能部による「まみどーま」
 

認定こども園 なごみの広場による「ありがとう・めでたいな」
 
ひまわりっこ保育園による「カーニバル」
 
三分会による「山入らば」
 

大浜中学校(女性生徒)による「校歌ダンス」
     
司(神司)の皆さん。
     
竹の子の森幼稚園・竹の子クラブによる「ぼくらの島」
     
  子供たちも小さな頃から旗頭奉納を行います。

大浜青年会による「青年会歌」
 
高田自治会による「高田音頭」
 
熱研 : 国際農林水産業研究センター(JIRCAS)熱帯・島嶼研究拠点による「あしびなー」
 
二分会による「世果報でーびる」    
 
太陽の里による「太陽の里音頭」
 
大浜公民館
 
 
アカハチ・スポーツ少年団による「やってみよう」
 
JAおきなわ八重山地区本部による「繁昌節」・「さこだ浜」
 
光扇会 黒石八重山舞踊研究所による「汗水節・六調節」    
 
デイサービスセンター大浜一番地による「河内おとこ節」
 
 
一分会
 
外国人の方も参加されています。 
 
健康体操民謡クラブ  
 
     
五分会    
 
   
   
 
 
大浜アカハチ有志会
 
四分会
 
 
次第に暗くなってきました。 暗くなり旗頭も点灯されます。

ここからはツナヌミンが演じられます。

周りの照明が消されて松明だけが灯される幻想的な雰囲気の中でツナヌミンが始まります。 東からは槍を持った「下の村」の武者の登場です。
西からは鎌を持った「上の村」の武者の登場です。 旗頭が両者の乗った板舞台を先導します。
戦いの始まりです。   観客は指笛を鳴らし、盛り上げます。
 
勇壮な武者の戦いは傍で見ると結構迫力があります。早い動きのあるなかフラッシュ撮影禁止のため見づらいかと思います。

ムラプールの前日に行われた綱作り(ツナマカシ)の様子です。

大綱引きの前に前日午後に行われた綱作り(ツナマカシ)の様子を紹介しましょう。縄は機械ではなく3人によって全て手で綯われます。 残る青い服の方は、出来た綱を引き上げていきます。50歳以下の男性住民がこの綱づくりにあたり、前年の公民館役員が責任者を務めるのが習わしだそうです。
 
中央部では雄綱・雌綱を作っています。「上の村」(上村(ウイムラ))が雌綱を、「下の村」(下村(スムムラ))が雄綱を作りました。上の村は20本、下の村は18本の小綱を用意して持ち寄りそれぞれ1本に束ね大綱にしたそうです。 今年の綱の全長は約130mと言われ(150mという話もあり)、集落内の水稲農家2戸から約1ha分の稲ワラを準備したそうです。

ここから大綱引きです。

ツナヌミンに続き、豊年祭のフィナーレは大綱引きです。大綱引きで使われる全長約130mの大綱は、郡内で最大規模とされています。   雄綱と雌綱を結び合わせているところです。
     
雄綱と雌綱を結び追えました。   いよいよ勝負です。
     
熱戦のスタートです。大綱引きには制限時間がなく、平均で9分、年によっては20分を越えることもあるそうです。これは下の村が引いている様子です。 こちらは上の村が引いている様子です。
  
上の村、下の村の応援代表が綱の結び目の上に乗って応援しています。
 
 
2018年は熱戦の末、下の村が勝利しました。時刻は20時半です。   閉会式が行われ、これで2018年の大浜の豊年祭が終了しました。



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