美崎御嶽(石垣島)  更新 2016.01.09

今回は、「2.境内」の内容について追記しました。

 美崎御嶽は、尚真(しょう・しん)王時代に美崎山の聖地に創建された航海安全を祈願する御嶽です。1500年、オヤケ・アカハチを首謀者とする八重山の農民勢が首里王府に抵抗し、王府の征討軍によって鎮圧される事件(オヤケ・アカハチの乱)が起こります。その際、王府の軍船が、那覇港までの海路を無事に帰還できるよう、真乙姥(まいつば:オヤケ・アカハチを討ち取った長田大主の姉妹の姉=オヤケ・アカハチの妻の姉)が美崎山に籠って祈願したと伝えられています。その願いが叶えられたことから創建された、航海安全祈願の御嶽とされています。
 拝殿の規模は小さいものの、首里城下の園比屋武御嶽(そのひやんうたき)に造りが似ているといわれています。なお、美崎御嶽は八重山の蔵元が管理する公儀御嶽(クギィオン)と呼ばれ、最も高い神格をもつ特別な御嶽として尊崇を集めてきましたが、現在は字大川の拝所となっています。
 この美崎御嶽は、1956年2月に琉球政府(沖縄県)指定有形文化財(建築物)に指定されています。

 (注) 御嶽は神聖な場所なので、むやみに立ち入らないよう、ご注意ください。
     一般的に男性は立ち入りが禁止されている場所が多くありますので注意が必要です。
     立ち入り禁止区域(イビ:イビ門から先などの聖域)には絶対に入らないよう、ご協力ください。

地図


 
1.拝殿
 
鳥居と拝殿の遠景。鳥居・拝殿・イビ門・イビ石と一直線に配置されていることが分かります。 「重要文化財史跡美崎御嶽」と記された石柱(左側)と拝殿
 
2.境内
 
境内には多くの巨樹があります。 イビ門(石門)遠景。 (2つのイビ門があります。)
こちらが美崎御嶽のイビ門です。 こちらは旧真泊御嶽のイビ門です。
美崎御嶽の境内の、美崎御嶽のイビ門のすぐ隣には旧真泊御嶽のイビ門があります。
大浜信泉記念館の北東側に鎮座する真泊御嶽は、明治35年に道路工事のため美崎御嶽の境内に奉還されました。その後、昭和32(1957)年には元の場所に再奉還されましたが、イビ門は移築されることなく美崎御嶽の境内に残りました。イビ門の上部には宝珠が乗せられ首里の園比屋武御嶽のイビ門と同形式とされます。
  
3.文化財指定 説明書き

 
文化財指定の説明書き 同拡大

 
【文化財指定 説明書き】
 県指定記念物 史跡
 県指定有形文化財 建築物  
美崎御嶽
 尚真王のころ、石垣市登野城の美崎山に創建された航海安全を祈願するための御嶽である。神名を大美崎トウハ、御イベ名は浦掛ノ神ガナシという。
 御嶽の由来については、遠弥計赤蜂の乱(AD1500年)の時に首里王府派遣の兵船の那覇港への安着を祈願して、神女の真乙姥が籠もったところといわれている。
 御嶽の周囲は石垣がめぐり、中央部には拝殿にあたる拱式(アーチ)の石門がある。石門の構造は、屋根石を架し、棟中央に火炎宝珠を乗せている。規模こそ小さいが首里王城下の園比屋武御嶽に類似するといわれている。この拝殿を「イビの前」と称し、その奥には石や岩、大木等があり、そこをイビと称している。
 この御嶽は、王府より派遣された役人の離着任時、農耕儀礼などに高官や大阿母によって拝され、公儀であった。現在は字大川の村拝所として住民の信仰地となっている。昭和31年2月、県指定有形文化財(建造物)としても指定され、史跡と建造物の二重指定をうけている。
      指定年月日 昭和31年2月20日 建造物
               昭和31年2月22日 史跡
      平成6年3月 沖縄県教育委員会
               石垣市教育委員会

 
4.蔵元の火の神 5.ユーヌ火の神
 
「蔵元の火の神」は元々「西塘」が竹富島に蔵元政庁を創設した際に建立したと伝えられ、琉球王国の安定、八重山や蔵元政治の守護を祈るものでした。その後、石垣島に蔵元が移設されるのに併せて移されました。
その蔵元は、現在の八重山支庁・八重山博物館を含む一帯にありましたが、今では美崎御嶽の境内に移転されています。
美崎御嶽の鳥居を入った左手(北側)にある御嶽ですが、由来については調査不足で不明です。「ユーヌ火の神」は美崎御嶽の境内に入って左手側にあります。
 
6.美崎御獄のハスノハギリ
 
境内のハスノハギリ(方言名トゥカナズ)は石垣市の「緑の戸籍簿」登録樹種となっています。 推定樹齢は100年〜150年です。蓮の葉桐」の名のように、材は軽いのでかつては船の材料とされていました。
ハスノハギリは、熱帯アジア・東部アフリカ・マダカスカル・ポリネシアや琉球列島に分布する、海岸林に多い常緑高木です。「蓮の葉桐」の名のように、材は軽いのでかつては船の材料とされていました。孔の空いた乳白色の総苞の実をつけます。
  
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