「真夏のメリークリスマス」のロケ地  更新 2013.04.26



 2000年10月13日から12月15日までTBS系列で金曜22:00-22:54(金曜ドラマ)に放送された全10話のテレビドラマです。
 都会でアウトローとして生きている元ボクサー・涼、竹富島で純粋なまま育ち暮らして人を疑うことの出来ない純朴な女性・波流。 対照的な2人が傷つきながらも愛し合っていく姿を仲間との友情を交えながら描いていったラブストーリーです。

 主なキャストは、
  樹下涼(竹野内豊)・[少年時代(三浦春馬)]、
  星野波流(中谷美紀)・[少女時代(近内里緒)]、
  赤座夏見(加藤あい)・[少女時代(真部珠音)]、
  中田慶治(杉本哲太)、池田あゆみ(畑野浩子)、
  瀬能(柘植)晶子(山田麻衣子)・[少女時代(橋本幸愛)]、
  河口(志村)愁一(深沢邦之)・[少年時代(鈴木藤丸)]、
  明峯響子(上原美佐)、大橋晃(大杉漣)、坂東軍司(伊武雅刀)


 主題歌は、
  the brilliant greenの 「angel song -イヴの鐘-」 です。 
   (作詞は川瀬智子、作曲は奥田俊作)
 
【各話あらすじ】 (2000.10.13 - 2000.12.15)全10話
 

第1話 17年目の奇跡
 竹富島の小さな施設で育った星野波流(愛称・ハル、中谷美紀)は、民宿で働いていた。自分を育ててくれた養母を亡くし身寄りのないハルは、同じ施設で育った樹下涼(竹野内豊)、女優志望の赤座夏見(加藤あい)たちを頼って旅立つ。
 だが、一番の目的は、ハルにとって父や兄のような存在だった涼と再会するためだった。18年前、水難事故で共に家族を失った涼とハル。ハルにとって生きる希望を起こしてくれた涼だけは優しくしてくれるはずと信じていたが他人を騙して金を稼ぐ男最低・最悪の男となっていた。そんな涼に対して、昔の仲間である弁護士の河口愁一(深沢邦之)、女子大生の瀬能晶子(山田麻衣子)の反応は冷ややかだった。
 ハルは、故郷の竹富島に戻ろうと空港へ向かうが、そこに彼女の忘れ物の一枚の絵をかざした涼が現れる。真夏のクリスマスの絵・・・「南の島にも雪が降って、サンタが来ますように」と、まだ幼いハルが願いを込めたものだった。

 
第2話 破られた約束
 ハルは、沖縄行きの飛行機には乗らずに東京へ留まることを決意する。しばらくは夏見のアパートに身を寄せながら、東京に残ることを決めたハル。人を疑うことを知らないハルは、中田慶治(杉本哲太)が詐欺師とは知らず口車に乗せられて、沖縄料理の屋台をオープンする。
 そんな時、涼とハルがばったり出会うがまたも口げんかをしてしまう。そこでハルは涼に18年前に涼自身が書いた『21世紀の自分への手紙』を手渡す。その文面には「俺は強くなりたい。強くなってみんなを守ってやる」とあった・・・。
 ハルとの再会をきっかけに、涼はまともに稼いだ金でハルに食事を御馳走しようと、皿洗いのアルバイトを始めた。しかし、そんな涼を執拗に追い回すヤクザの大橋晃(大杉漣)の目が冷たく光る。せっかく涼が仕事を始めたラーメン屋へ、大橋は手下のヤクザを使っていやがらせをして、涼の更生を邪魔しようとする。一方、もぐりで始めたハルの屋台が、縄張りを理由にした大橋配下のヤクザたちに無惨に壊された。涼の怒りが爆発して、ヤクザと大乱闘になった。
 
第3話 最後の予約席
 ヤクザと乱闘になった涼は、警察に連行されてしまう。弁護士で幼なじみの愁一は涼の引き取りを拒否したが、昔から涼の面倒をみる刑事の板東軍司(伊武雅刀)の配慮で事件とはならなかった。ある日、愁一と出会ったハルは、もう一度沖縄料理の店を持ちたい、涼や夏見、晶子らの仲間に自分の料理を食べてもらいたい、そんな夢を打ち明けた。愁一は、店の保証人となることを承諾した。
 そんなハルの思いとは別に、涼はまたもや慶治にそそのかされて、クラゲを売る怪し気な商売に手をつける。ところが、この商売がヤクザの大橋を怒らせて、またまたトラブル騒ぎになる。ダイニングバー『サザンクロス』の開店準備で大わらわのハル。いよいよ店のオープンの日を迎えた。みんなのために準備した予約席は、それぞれ仕事の都合が出来て、いつまでも埋まらない。閉店真際、ようやく涼がやって来てふたりだけのお祝いをする。「この女のために、俺はもう少しマシな自分になりたい」と涼は思った。
 
第4話 空のラブレター
 涼はハルと食事の約束をしたが、初めてのデートに涼は寝坊して大遅刻、ハルを怒らせてしまった。でも、ふたりは、別れた直後に見た美しい虹に心を和ませる。涼は板東の元へ就職の世話をして欲しいとお願いする。しかし、30歳近くの涼になかなか働き口は見つからない。そんな時、またも慶治が現れて、かたぎのサラリーマンの仕事と称して、ホテル詐欺の片棒を担がせる。
 そんな涼とハルの関係が、周囲の人々に波紋を広げていた。お嬢様の晶子は、将来を約束した愁一が何かとハルを気に掛けることが気に入らない。一方、ドラマの仕事がドタキャンされたショックから夏見は、すがるように涼へアタックを掛けた。そんなふたりの様子を目撃したハルは激しく嫉妬する。そして涼に恋心を抱いていることに気付く。
 
第5話 衝撃の一夜
 ある日、夏美はハルに送られて来た戸籍謄本を偶然見てしまう。そこにはハルの父親が“樹下龍平”だと名前があり、涼の父親と同名だった。「まさかふたりは兄妹とか?」と、夏見は疑うものの、涼は軽く受け流す。しかし彼も強いショックを受けていた。もしもハルが本当の妹だったらと思うと涼のハルに対する態度はぎこちなくなってしまう。ハルも、涼が急に逃げ腰になったようで不安な日が続く。
 思い余った涼は、父親の過去を知る刑事の板東の元を訪ねた。板東の重い口から、ふたりの出生の秘密が明らかにされる。涼の母親とは同じ石垣島出身の知人の間柄で、ヤクザの樹下龍平と結婚して生まれたのが涼。新しく作った愛人との間に出来たのがハルだった。その5年後、5人を乗せたフェリーが嵐で遭難し、3人の親は死に、ハルと涼は生き残った、と。
 
第6話 幻のプロポーズ
 ひったくりに遭い転倒して、晶子の義父が経営する病院に入院するハル。幸いハルの怪我は大したことなく、涼はもちろん、駆け付けた愁一、夏見をホッとさせる。だが、ハルの気持ちはやりきれなさでいっぱいだった。愛する涼に優しく看病されるほど、自分が妹であることに寂しさが募るのだ。そんなハルをいたわる涼は、「ちゃんと家庭を持って欲しい」と告げるが・・・。
 そんな時、有名になって生き別れた母親と再会することを夢見ている夏見に、ハリウッド映画のヒロイン役というビッグチャンスが巡って来る。しかし、最終オーディションを前にした夏見の元に、毋の死亡を告げる知らせがもたらせる。そのショックで女優の道を諦めかけた夏美だったが、涼とハルの心温かな励まされて立ち直り、ついにヒロインの座を獲得する。
 ハルは、しばらく休業していた『サザンクロス』を再開した。その晩、涼はまだ雪を見たことのない彼女のために、とけてかけてはいるが雪を持ち込む。涼のやさしさが、ハルの胸に染みた。
 
第7話 同棲
 退院したその足で、涼の家を訪ねたハルは手料理をごちそうする。なかなか就職口が見つからず焦る涼には心安らぐひとときだった。ハルも、涼とは恋人同士にはなれないが、兄妹としてそばにいるだけで幸せを感じる。そんなおり女優業に専念するために夏見は、ハルと一緒に住んでいたアパートから引越して行った。初めて東京に一人で住むことの寂しさがわかった気がしたハル。彼女を気遣う涼は、「兄妹なんだから、一緒に住もう?」と誘う。
 ある日、夏見の親友の響子(上原美佐)の母親が急死した。晶子の父親が経営する病院の医療ミスが原因だった。愁一が成り上がるために手を染めた汚れ仕事、それは病院側のもみ消し工作に関与することだった。だが、愁一は、苦悩の末、自らの犯罪を警察に告発する。ハルの自分への信頼を裏切ることが出来なかったからだ。そして晶子との婚約も解消した。涼は夏見から、ハルは愁一から、時を同じくして、真剣に愛を告白された。「お前が他の人のものになって、幸せな笑顔で、俺の部屋から出て行くその時まで、俺と一緒にいてくれ。」涼の言葉に、ハルはうなずいた。
第8話 永遠の別れ
 涼の部屋で、一緒に暮らし始めたハルと涼。まるで新婚のような楽しい生活だったが、仲間の視線は必ずしも温かくはなかった。愁一が関与した医療ミスの事件以来、家出して水商売をする晶子は、愁一との結婚話が壊れたのをハルのせいにしていた。涼を真剣に愛している夏見は、涼とハルが暮らしていることに激しい嫉妬心を抱いた。一方、警察の取り調べを受ける愁一は、面会に訪れた涼に、罪を償った後、ハルへプロポーズするつもりでいることを告げる。
 夏見にハリウッド映画に主演するためにロス行きが近付いた。そんなある日、夏美は涼に、マネージャーとして同行して欲しいと言う。もちろんハルから涼を引き離すのが目的なのだ。しかし、涼は、夏美の思いを受け止められないでいた・・・。 ついに夏見の苦悩は、怒りとなってハルへぶつけられた。「ハル姉ちゃんが出て来てから、皆の人生がメチャメチャになった。竹富に帰ってよ!」。そんな夏見の言葉が突き刺さったハルは、涼との思い出を抱きしめながら、涼の元から去って行く。
 
第9話 最後の賭け
 竹富島に帰ろうとするハルを追い掛ける涼。「何処へも行くなよ。俺のそばにいてくれ」。「涼兄チャンを好きだから。一緒にいたら諦められない」。そのことで回りの大切な人たちを傷つけたと思うハルを、涼は説得することが出来なかった。兄貴らしいことも、恋人らしいことも何もしてやれなかった涼に残された道は・・・。ボクサー姿の自分の写真を大事に持っているハルのために、また自分自身に決着をつけるために、もう一度ボクシングを始める。
 一方、ハルは、島の仲間たちへも別れを告げる。警察に捕われた愁一はハルへの思いを断ち、罪を償った後はコックとして『サザンクロス』を守る約束をしてくれた。その足で、愁一から婚約を解消された晶子を訪ね、彼とハルとの関係の誤解を解きわだかまりも消える。
 そんなある日、暴漢に襲われる夏見を救った大橋が重傷を負った。苦痛に喘ぎながら、板東に、「涼とハルのことで、伝えておきたいことがある」という。
 
最終話 「新しい人生の始まり」
 涼は、練習試合とはいえ壮絶なファイトの末、ハルとの賭けに負ける。 ハルの竹富島に帰る決意は変わらなかった。「100人いたら100通りの愛の形がある。その中には、きちんと終わらせる愛もある」。愁一からの助言が、涼の胸に染みた。夏見の送別会、そしてハルのお別れ会を兼ねて、晶子も交えた女3人のパーティーを『サザンクロス』で開いた。わだかまりがとけて、昔と変わらない島の仲間に戻っていた。そしてハルは竹富島に戻り、涼はボクシングトレーナーの仕事を得た。
 そんな折り、板東から、重体だった大橋の意識が戻ったという知らせが入る。駆け付けた涼に大橋が「ハルは俺の実の娘だ」と告白する。17年前、兄妹なのに別々の人生を歩んでいたふたりが、奇跡的に出会ったように・・・、もう一度、ふたりに奇跡は起きた。兄妹ではなかった。ハルを追って竹富島に渡った涼。17年前、ふたりが出会った海辺でハルは待っていた。「ずっと、ずっとそばにいて欲しい」という涼のプロポーズに、ハルは頷いた。そしてキス。吸い込まれるような青い竹富の海。無邪気に走るふたりに、真っ白な雪が降り注いで…。
 (NHK・オンデマンド・特選ライブラリーより一部引用)
 
【余談】
 今日では竹富島が映画・TVドラマなどのロケ地として多々利用されていますが、その先駆け的な作品です。
 竹富島がメディアに初登場したドラマと言えるかと思います。
 

「真夏のメリークリスマス」のロケ地

竹富島のロケ地

竹富港フェリー待合所
・星野波流が宿泊客を迎えに来ていた港。
※この写真の待合所(東屋)は2012年に撤去されました。
※浮桟橋が設置される以前はよく船の舳先から乗り降りをしていました。
 
竹富の町並み
・樹下涼や星野波流の故郷の島
 
  
竹富郵便局 あかやま荘
・星野波流が自転車で通りかかった郵便局 ※民宿あかやま荘は、現在は営業していません。
 
カイジ浜
星砂の浜
 
コンドイビーチ
・樹下涼が星野波流を探しに来たビーチ
  
旧與那國家住宅
・樹下涼が星野波流を訪ねて来た家
  
ビジターセンター
※こちらの写真は旧ビジターセンターで、集落から西桟橋へ行く途中にありました。 ※2004年6月に東港の近くに移転し、環境省の西表石垣国立公園内ビジターセンター「竹富島ゆがふ館」となっています。
 

石垣島のロケ地

伊原間のビーチ
・エンディングの、樹下涼と星野波流がたわむれるビーチ
 
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