(注) 2012年6月以降、(資)波照間海運による運航は全て停止されました。
その後、安栄観光が波照間海運の使用していたフェリーを購入し、波照間航路を運航しています。
高速船では何度も行っている波照間島に、以前から一度、高速船ではなくフェリーでのんびりと行きたいと思っていたのですが、2011年の夏、ようやくそれを実現することができました。ここではその様子を紹介します。
現在、石垣・波照間島間に就航しているフェリーは、(資)波照間海運の「フェリーはてるま」で、1990年に造られた総トン数194トン、全長47.6m、型幅9.3m、ディーゼルエンジン2基・1800馬力の機関出力を有する航海速力14ノットの船です。 乗用車3台、トラック2台を載せることができ、旅客等定員は30名です。 自転車・バイク等の航送料については(資)波照間海運のページを参照してください。
なお、波照間島までの所要時間は、高速船の約2倍以上の2時間20分かかります。 毎日出航している訳ではなく基本は週3回の運行ですが、最近では繁忙期において運航回数が増やされているようです。
「フェリーはてるま」のチケット売場と乗船場は、旧離島桟橋からサザンゲートブリッジ寄りの南側に約10分ほど歩いた所(現在の離島ターミナルの斜め向かい側の対岸)の、波照間・与那国行きフェリー乗場となります。 チケット売場までは、現在の離島ターミナルからですと徒歩で15分以上かかりますし、事前の乗船手続きも高速船よりも手間取りますので、余裕を持って行きましょう。
乗船した7月7日の乗客は私を含めて2名でした。 (当然のことながら、フェリーですので通常乗船される多くの方は車やバイクを移動させるために乗船しておられるわけで、私のような物好きを除けば、貴重な時間を有効活用し短時間で観光地巡りをしなければならない一般の観光客がフェリーに乗船することは、まずないでしょう。)
乗船当日の天気については、往路の石垣出航から波照間入港の午前中は晴天で、揺れもほとんどなく快適な船旅を楽しむことができました。 しかしながら午後からは急に天気が崩れ、復路の波照間出航時にはやや強めの雨が降る状況でした。 その後少しずつ晴れ間も見られるようになりましたが、終始強い風が吹き続け、特に沖合では高波の中を航行することとなりました。 「行きはよいよい帰りは怖い」ではありませんが、復路でのフェリーはそれなりのローリング・ピッチングを繰り返したため、結果として軽い船酔いをしてしまいました。(実に、久しぶりの船酔いでした…。)
さて、「フェリーに乗船した感想は」と聞かれると、「もう一度乗ろうという気持ちはありません」というのが正直な気持ちです。 八重山の島々をのんびり眺められればという当初の思いは往路(片道)だけで十分に実現でき、午後の復路は悪天候で船酔いしたこともあり余計でしたね。 文明の利器とでも言うべき高速船にすっかり慣れきっている自分を再認識するとともに、改めて高速船の便利さに感謝する思いが深まりました。 なお、島民の生活を支えるためにフェリー航路を守り続けておられる船員の皆さん方のご苦労も垣間見ることができ、その意味ではとても良い経験になりました。
ついては、今後の私の波照間島への渡航手段は、安栄観光もしくは波照間海運の高速船利用となります。 と、いうことで私にとって最初で最後の「フェリーによる波照間島への旅」となりました。
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